【受難の左利き】レフティーギターのメリットとデメリット
楽器店にいると、左利き用のギター、いわゆるレフティーモデルのギターを探す方がいらっしゃいます。
「 左利きなのでレフティーギター 」をお探しなわけですが、左利き用ギターはメリット少なくデメリットの多い楽器。
あまりオススメはしません。これはアコギやエレキギターに限らず、ベースにも言えることです。
レフティーギターのデメリット
選択肢が少ない&
左利き用ギターの最大のデメリットは機種や色が少ない点。しかも楽器屋に一通りおいてあるとも限らず、特に中古となると選ぶほど選択肢はありません。
さらに一般的な右利き用ギターより価格が高い傾向があります。
買うだけでなく、楽器を借りるのも難しい
ギター仲間との「 おっ!レスポール買ったんだ!ちょっと音出させて! 」なんてほほえましいやりとり、左利き用ギターで始めてしまった方はまともにできません。
スタジオやライブハウスのレンタル楽器も右利き用がほとんど。左利きモデルはギター・ベースの各一本あればいい方で、選択肢はまずありません。
レフティーギター仲間を見つけるまで孤独な戦いを強いられるのです。
左利き用ギターのメリット、それはロマン
左利き用ギターの最大の魅力はロマンです。人に見せたとき「 おっ、レフティーじゃん 」と思ってもらえる特別感。
ちょっと弾かせてと言われ貸してもまともには弾けない。自分しか弾けない優越感。
かの伝説のギタリスト ジミ・ヘンドリックスも左利きで、わざわざ右利き用の普通のギターを逆さにしてレフティー仕様として使っていました。
(もちろんナットなどの改修はされているでしょうが、どちらかといえば弾きにくいはずなんですが)
つまり左利き用ギターを使うだけでもう実質ジミヘン。でもギターは燃やさないで。
なにより、バンドとしてステージに立った時に左利き用のギターは非常にカッコいいです。
ステージでカッコいい
The Fab Four – The Beatles Tribute BAnd – mobile.orgより。
通常、バンドがステージに並ぶとギターやベースのヘッドはすべて向かって右を向いています。
そこに左利き用のギター・ベースが一人混ざると、左右にいるギター・ベースのヘッドの向きが左右対称になってカッコいいです。
有名な例ではNIRVANAのカート・コバーン、ビートルズのポール・マッカートニーが左利きで、レフティーモデルを使用しています。
(上記画像はビートルズのトリビュートバンド The Fab Four)
そのおかげでNIRVANAもビートルズも非常にステージ映えするんですよね。映像みてて素直にカッコいいです。残念ながら左利き用ギターを使うメリットらしいメリットはこれだけです。実用的な面では特に魅力はありません。
ちなみにビートルズではポールだけでなくドラムのリンゴ・スターも左利きですが、ドラムは右利き用の通常のセッティングにしています。
左利き用モデルでもギターをはじめる難易度は変わらない
ギター・ベースは結局両手を使う楽器なので、左利きの方が右利き用のギター・ベースを使っても難しさや弾きやすさは変わりません。
左利きでも右利き用ギターで弾くのに不利なことはないのです。
特にこだわりがない場合は左利きモデルではなく通常の右利き用のギターで始めることをオススメします。
逆にいえば、右利きの方が左利き用ギターで始めても全く問題ありません。右利きの人にだってレフティーのロマンを追い求める権利はあります。
それこそ、あえて右利き用ギターを逆さにして左利き仕様として使ったジミヘンのように。
レフティーギターのメリット・デメリット まとめ
- 左利き用ギターでも右利き用ギターでも始める難易度に差はない。
- ただし、左利き用ギターはモデルやカラーバリエーションが少なく価格が高い。
- 左利き用ギターにはロマンがある。
いずれにしても、あとになって右利き用ギター ⇔ 左利き用ギターを転向するのはかなり苦労します。ちなみに左利き用ギターが欲しい方、左利き用のギター・ベースを専門に扱っている谷口楽器さんならかなりの数を常に在庫・展示しています。
なかなか見られる光景ではないので、左利き用ギターを探しているわけでもない方もぜひ一度はお尋ねになっていみてください。圧巻、怒涛のレフティーギター&ベースを見ることができますよ。
ディスカッション
コメント一覧
自分も左利き(習字以外全部左)で、ギター、ベース、ドラムを右利き用でやってます。
記事の内容には賛成ですね。左利きだとしてもレフティで始めるデメリットのほうが大きいと思います。
レフティのいい所も記事にある通り、ステージ栄えするのと、なんとなくカッコいい位じゃないのかな。
ドラムに関しては、随分慣れましたが、やっぱり利き手に合わせたセッティングのほうが叩きやすいかなと思うこともありますが、ギターは特にそういうことも感じないので
>>ななさん
コメントありがとうございます。
やはり左利きの方がご自分でおっしゃると説得力が違いますね!
私も趣味程度でドラムもやってるんですが、ドラムは逆セッティングだと大変ですよね。
ロール回しとか手の回しとか…
その点、ギターやベースはどちらでも行けるので、やはりレフティーギターにこだわる必要はないように感じます。
レフティベースとレフティギターを弾いているものです!
もう文の端から端まで身に覚えのある事がありすぎて、爆笑しながら読ませていただきました!
ありがとうございます。
そう、結局はただの浪漫武器なんです! ですが、それでもやはり、私たちレフティ奏者はその浪漫に喜んで憑りつかれています。不遇な状況に日々文句をこう垂れているのは事実なのですが、私含め、私が出会ってきた多くのレフティ奏者が「でもやっぱり楽器を続けてこれた理由には、レフティだった事が確実に関わってる」とおっしゃられているのも また事実です!
実際、「見に来てくれた ほぼ全てのお客さんの目に留まる」という特殊能力じみた特徴は、レフティ奏者にとってアドバンテージであり、とても励みになっています!
増えよ!レフティ奏者!
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