FENDER JAPANのシリアルナンバーの見方・読み方と製造年代

2017年1月6日

FENDER JAPANはシリアルナンバーで製造年代が判別可能

FenderJAPANロゴ

FENDER JAPANのシリアルナンバーの見方・読み方と製造年代

今回はFENDER JAPANの製造年代を知ることができるシリアルナンバーの見方・読み方を解説します。

残念ながらギブソンの9桁数字・8桁シリアルナンバーとは違い製造日まで知ることはできませんが、製造年代はかなり正確に確認可能です。

なお、今回の記事で解説するのはフェンダージャパンのシリアルナンバーの読み方のみ。

FENDER USA / FENDER MEXICOについては下記リンクよりどうぞ。

 

FENDER JAPANのシリアルナンバーの見方

FenderJAPANのシリアルナンバー

FENDER JAPANのシリアルナンバーはネックヒール部分に

FENDER JAPANのシリアルナンバーはネックヒール部分に記載があります。(ヒール=ネックの付け根部分)

これはストラトキャスター、テレキャスターのみならず、ジャガーやジャズマスター、ムスタングなどエレキギターやジャズベースにプレシジョンベース、果てにはジャガーベースにムスタングベースまで、基本的にFENDER JAPANのエレキギター・ベースは全てヒール部分にシリアルナンバーが表記されます。(一部ネックジョイントプレートに刻印されているモデルもあったようです)

なお、フェンダージャパン製品はフジゲン製造期のものと木部加工外注 + ダイナ楽器組み込み期、ダイナ楽器製造期の3つに分けることができます。

シリアルナンバーの上にあるMade in JapanCrafted in Japanも含めて年代がわかるものですので、併せてご確認ください。

なお、シリアルナンバーの数字は単純に通しナンバーとなっておりモデルなどの識別はできません。

FENDER JAPAN シリアルナンバーと製造年代一覧

(詳しくは 【フェンダーの歴史】 FENDER JAPANの歴史 よりどうぞ)

それぞれの製造年代がわかるシリアルナンバーを記しておきますので、下記一覧よりご確認ください。

フジゲン製造 Made in Japan表記

1982年~1984年製
JV + 5桁シリアルナンバー
1983年~1984年製
SQ + 5桁シリアルナンバー
1984年~1987年製
E + 6桁シリアルナンバー
1985年~1986年製
A + 6桁シリアルナンバー
1985年~1986年製
B + 6桁シリアルナンバー
1985年~1986年製
C + 6桁シリアルナンバー
1986年~1987年製
F + 6桁シリアルナンバー
1987年~1988年製
G + 6桁シリアルナンバー
1988年~1989年製
H + 6桁シリアルナンバー
1989年~1990年製
I + 6桁シリアルナンバー
1989年~1990年製
J + 6桁シリアルナンバー
1990年~1991年製
K + 6桁シリアルナンバー
1991年~1992年製
L + 6桁シリアルナンバー
1992年~1993年製
M + 6桁シリアルナンバー
1993年~1994年製
N + 6桁シリアルナンバー
1993年~1994年製
O + 6桁シリアルナンバー
1993年~1994年製
P + 6桁シリアルナンバー
1993年~1994年製
Q + 6桁シリアルナンバー

神田商会・ダイナ楽器製造 Crafted in Japan表記

1997年~1998年製
A + 6桁シリアルナンバー
1995年~1996年製
N + 5桁シリアルナンバー
1997年~2000年製
O0 + 5桁シリアルナンバー
1999年~2002年製
P0 + 5桁シリアルナンバー
2002年~2004年製
Q0 + 5桁シリアルナンバー
2004年~2006年製
R0 + 5桁シリアルナンバー
2006年~2008年製
S0 + 5桁シリアルナンバー
2007年~2008年製
T0 + 5桁シリアルナンバー

神田商会・ダイナ楽器製造 Made in Japan表記

2007年~2010年製
T0 + 5桁の数字
2010年~2012年製
U0 + 5桁の数字
2012年以降製造
JD12 + 6桁の数字

FENDER JAPANのシリアルナンバーの見方・読み方と製造年代 まとめ

シリアルナンバーの上の製造表記が一時期Crafted in Japanとなっているのは、木部の加工を外国へ外注し、組み込みからの工程を日本のダイナ楽器で行っていたため。

その後2007年頃より全行程をダイナ楽器で行うことにより、再度Made in Japan表記となっています。

ご存じの方がほとんどかとは思いますが、FENDER JAPANブランド自体は2015年の4月の米FENDER社と神田商会の契約終了により消滅しました。

(これらの事情については下記関連記事にて詳しく書いています)

しかしFENDER JAPANが前身となったJapan Exclusive Series(ジャパン・エクスクルーシブ・シリーズ)はもちろん、FENDER JAPANの中古はまだまだ人気があります。

特に初期のJVシリアルやSQシリアルナンバーのアルファベット2文字入りのシリアルナンバーはジャパンビンテージとしても人気です。

しかしJVシリアル、SQシリアルに限らず、手頃な価格で高品質な日本製かつFENDER公認のエレキギター・ベースが手に入ったことからFENDER JAPANの人気はかなりのもので、相当数の楽器が製造・販売され、まだまだ世の中には多数のFENDER JAPAN製品が出回っています。

本記事がその製造年代を知る一助なれば幸いです。