ギター・ベースのネック反り・ロッド調整は神経質になりすぎてはNG!

2017年4月16日

ネックは反ってるものなんです!

エレキギター弦の交換

ギターやベースのネックが反るものでトラスロッドで調整ができると知ると、大抵の方はネックの反りが気になって仕方がなくなります。

で、ネックが完璧にまっすぐな状態をにしたがりますが、その考えは改ましょう。

ギター・ベースのネックはどんなに頑張ったところで反っている 』ものなのです。

ネックはまっすぐにならないし、必ずしもまっすぐである必要もない

ネックがまっすぐにならない理由

まずギター・ベースのネックがなぜまっすぐにならないか。

なるわけがありません。

トラスロッドが効く場所が必ずしも反ってくれるとは限らない

ネック反る場所が必ずしもトラスロッドの効く場所とは限らない

原因はいろいろありますが、要約するとネックがロッドが効く形でキレイには反ってくれるとは限らないからです。

ネックがロッドが効く形でキレイに反ってくれればいいのですが、そんなことはありません。

ネックの根元から反る(いわゆるハイ起き)こともあれば、くねくねと波打つように反ってしまうこともあります。

また、ロッドは真ん中辺りにあるため基本的に左右同じくらいの力で利きますが、必ずしも6弦側と1弦側とで同じくらい反っているとは限りません。

6弦側をまっすぐにしたら1弦側が逆反っているなんてことよくある話です。

(いわゆるねじれ)

ネックがまっすぐじゃなくてもいいの?→いいんです!!!!

ギター・ベースにのネックにおいて大切なのは、まっすぐであることよりもネックが反っていることによる不具合を防ぐことが大事。

ネックが反っていることによって起こる症状を要約すると、

・順反りの場合 = 弦高が高くなるため弾きづらくなり、音程がシャープしやすくなる

・逆反りの場合 = 逆反りが始まる辺りから弦高が低くなり、ビビりやすくなる

要約すると弦と各フレットの距離の問題。

極端な話、音がビビりもせず弾きづらく感じるわけでなければ別段ネックが反っていても問題はないのです。

例えば若干の逆反りがあったとしても、各フレットの距離と弦との距離が一定で問題なければそのままで演奏して問題なし。

下手に逆反りを直してネックをまっすぐにしてしまうと真ん中あたりだけが弦高が高くなってしまい違和感を感じるようになってしまうでしょう。

反対に順反りでフレット、弦間の距離が一定になっている場合にネックをまっすぐにしてしまうと、真ん中辺りのフレットがローフレットよりも弦と近くなってしまい、ローポジションでビビりが出るなどの症状が出たり。

先ほども出た例でいえば、6弦側がまっすぐでも1弦側が逆反っていてビビるようであれば意味がありません

それなら全体的に少し順反らせて、6弦側は順反り、1弦側をまっすぐに、という状況の方が、楽器としてもまともな状況。

順反りによる弦高の高さが演奏上問題がないようであればこれでOKです。

ネック反りに神経質になりすぎちゃダメ!まとめ

・大事なことはネックがまっすぐであることではなく、演奏上問題がない状態であること

・そもそもネックが完全にまっすぐな状況はほぼありえない!

・ネックのまっすぐさよりも弾きやすさや音のビビりがないことの方が大切

もちろん、ネックがある程度まっすぐな状態でビビりもなくフレット弦高も全弦全フレットで適切であれば理想的です。

しかし、フレットはよく弾いている場所から削れて他より低くなってしまいますし、先述の通りネックはキレイに順反りか逆反りかだけで反ってくれるとは限りません。

かといって常にネックにアイロンをかけてまっすぐにしたり、フレットを打ち替えたり擦り合わせたりなんていうのも現実的ではありませんし、ネックに余計な負荷をかける結果になります。

一度反ってしまったネックを完全に元に戻すことは難しい上に、日本の気候上どうしても反ってしまうのは仕方がありません。

あとは程度の問題として、妥協と調整を繰り返しながらうまく付き合っていくしかないのです。

とはいえ、反りそのものが起こりにくいように普段日ごろから気をつけてあげられる点もたくさんあります。

たとえば弾かない時は少しチューニングを緩めておくとか、なるべく環境が一定した場所に保管してあげるなど。

この辺りについては以前すでに記事にしておりますので、下記関連記事からぜひ併せてお読みになっておいてください。