ギブソン シリアルナンバーの見方まとめ 【画像付き決定版!】
- 1. Gibsonのシリアルナンバーの見方・読み方・解読方法まとめ
- 2. レギュラーライン 9桁シリアルナンバー読み方
- 3. レギュラーライン 8桁シリアルナンバー読み方
- 4. カスタムショップ製 CSシリアルナンバー読み方
- 5. ヒスコレ 5桁数字シリアルナンバー読み方
- 6. ヒスコレ 6桁数字シリアルナンバー読み方
- 7. ヒスコレESシリーズ シリアルナンバー読み方
- 8. レスポールクラシック シリアルナンバー見方
- 9. リイシューシリーズのシリアルナンバーの見方
- 10. アルファベット付き4桁シリアルナンバー(モダーンなどリイシュー)
- 11. 1960年~1975年製造ビンテージギター シリアルナンバーの見方
- 12. 1952年~1961年製造ソリッドボディーギター シリアルナンバーの見方
- 13. Aから始まるシリアルナンバーの見方
- 14. ギブソンシリアルナンバーの見方 まとめのまとめ
Gibsonのシリアルナンバーの見方・読み方・解読方法まとめ
2週間にわたってカオスなGibsonのシリアルナンバーの見方、読み方や製造年代の解読方法を一通り記事にしてきましたが、記事が分かれすぎてわかりにくい感じに。
なので、レギュラーラインはもちろん、ビンテージからカスタムショップ、ヒスコレまで、シリアルナンバーと製造年の見方をこの記事でまとめちゃいます!
レギュラーライン 9桁シリアルナンバー読み方
9桁数字シリアルナンバーは、2005年7月頃よりギブソン現行のレギュラーラインで使われているシリアルナンバーです。
1960年代のカオスっぷりからは想像できないほど機能的で、読み方さえわかれば製造年のみならず製造日までも知ることが可能です。
形式的には 年日日日年産番番番
1桁目と5桁目がそれぞれ西暦年の十の位と一の位を表し、この頭に20をつけることで製造年を知ることができます。
2桁目から4桁目までの3桁の数字ではその年の何日目の製造かを知ることができます。
残る下4桁の数字(6桁目~9桁目)はその日の何本目に造られたかを表す数字です。
下3桁(番番番)には製造順に301~999の内の数字が入り、その日の製造数が700本を超えると6桁目の数字(産)の数字が0から1に繰り上がります。
例:120031401 = 2013年7月19日の801本目の製造
より詳しくは下記リンクよりどうぞ。
レギュラーライン 8桁シリアルナンバー読み方
8桁数字シリアルナンバーもまた、製造年・製造日・その日の製造順に加え製造工場までも知ることが可能です。
1977年より先述の9桁シリアルナンバーが採用された2005年7月までレギュラーラインで使われたもので、いわば9桁シリアルナンバーの前身。
1桁目と5桁目の数字が西暦年の十の位と一の位を示し、頭に19または20をつけて製造年となります。
例:0xxx4xxx = 2004年製(8桁シリアルが採用されたのは1977年からなので1904年はありえない)
2桁目~4桁目の3桁はその年の何日目の製造かを示す数字。
残る下3桁の数字(6桁 ~ 8桁)の数字がその日の生産順と生産工場示します。
製造工場の見方は製造年代によって違ったりちょっとややこしいのでここでは省略します。
詳しくは下記リンクよりどうぞ。
8桁数字シリアルナンバーの例外
上記の1975年~1977年と1994年製のレギュラーラインにも8桁数字のシリアルナンバーが使われていますが、読み方も全く違う別物です。
1975年 ~ 1977年と1994年は、8桁のうち頭の2桁数字がそれぞれ99、00、06、94と、よりシンプルな形式。
1975年~1977年 / 1994年のレギュラーラインの製造年
- 1975年製
- 99xxxxxx
- 1976年製
- 00xxxxxx
- 1977年製
- 06xxxxxx
- 1994年製
- 94xxxxxx
3桁目~8桁目までの6桁の数字は製造番号となります。
2桁目の数字が3より大きい1975年製・1977年製・1994年製は通常の8桁シリアルでないことはすぐにわかります。
(2桁目の数字が4以上では366日の内に収まらないので)
が、1976年製に関しては頭の2桁が00なためシリアルナンバーだけをみると2000年代の製造のようにも見えてしまいます。
さすがに1970年代の個体と2000年代の個体を見間違うことは現実的にそうないかとは思いますが、混同しないよう注意が必要です。
ちなみに、1994年のシリアルナンバーが特殊なのはこの年がギブソン100周年の年で記念シリアルナンバーだったため。
カスタムショップ製 CSシリアルナンバー読み方
カスタムショップ製のギターには、アルファベットのCSに数字がついたシリアルナンバーが付与されます。
(後述するカスタムショップ ヒスコレのギターを除く)
CS年番番番番 の形式で、2010年頃より1桁増えて CS年番番番番番 となりました。
見方としては、CSのすぐ後の1桁目の数字(年)が西暦年の一の位を指します。
2桁目以降の数字(番番番番 or 番番番番番)が製造順に割り振られる製造番号です。
より詳しくは下記リンクよりどうぞ
ヒスコレ 5桁数字シリアルナンバー読み方
ヒストリックコレクションのシリアルナンバーには、リイシューした年代によっていくつかの形式が存在します。
レスポールを中心とした1950年代のギターをリイシューモデルには、5桁数字 1桁+4桁(x xxxx)形式のシリアルナンバーが付与されています。
1桁目の数字はリイシューした年度の一の位を示すモデルコード。
2桁目は数字は西暦製造年の一の位を表します。
3桁目~5桁目の数字はその個体の製造順に付与される番号です。
モデルコードは以下の通り。
ヒスコレ5桁シリアルのモデルナンバー
- 2
- 1952年製 レスポールのリイシュー
- 4
- 1954年製 レスポールのリイシュー
- 6
- 1956年製 レスポールのリイシュー
- 7
- 1957年製 レスポールのリイシュー
- 8
- 1958年製 レスポール or エクスプローラーのリイシュー
- 9
- 1958年製 レスポール or フライングVのリイシュー
- 0
- 1960年製 レスポールのリイシュー
例:25112 = 1995年に112番目に製造された1952年製仕様レスポールのリイシュー
より詳しくは下記リンクよりどうぞ。
ヒスコレ 6桁数字シリアルナンバー読み方
ギブソンカスタムショップのヒスコレシリーズの中でも、1960年代のエレキギターの仕様を復刻したモデルのシリアルナンバーは6桁の数字で構成されています。
見方としては、最初の2桁の数字が製造年の十の位と一の位を示し、3桁~5桁目の数字がその年の製造順を示す製造番号。
最後の6桁目の数字はどの年代のどのモデルの仕様をリイシューしたかを示すモデルナンバーです。
ヒスコレ6桁シリアルのモデルナンバー一覧は以下の通り。
6桁シリアルのリイシューモデルナンバー
- 1
- SG CUSTOM/SG SPECIAL/LES PAUL
- 2
- SG STANDARD
- 3
- 1963年製 FIREBIRD I
- 4
- 1964年製 FIREBIRD III
- 5
- 1965年製 FIREBIRD V/FIREBIRD VII
- 8
- 1968年製 LES PAUL CUSTOM
例:010968 = 2001年の96番目に製造された1968レスポールカスタムのリイシューモデル。
ヒスコレESシリーズ シリアルナンバー読み方
セミアコのES-335を中心としたESシリーズのヒスコレは、アルファベット一字 + 数字5桁のシリアルナンバーを持っています。
英-機年番番番
見方としては、最初にアルファベットA か Bがつく以外は基本的にヒスコレの5桁数字シリアルナンバーの読み方と同じ。
A or B と1桁目の数字(機)の組み合わせがリイシューの年代・モデルがわかるモデルナンバー。
2桁目の数字(年)が西暦年の一の位を表し、残る下3桁の数字が製造順を表します。
例:A 38056 = 1998年製 or 2008年製のブロックインレイ 1963 ES-335で、その年の56番に製造された個体。
ヒスコレ ESシリーズのモデルナンバー
- 2
- ES-295
- 3
- 1963 ES-335 BLOCK INLAYS
- 4
- ES-330
- 5
- ES-345
- 9
- PREFIX 1959 ES-335 DOT INLAYS(一桁目が A の場合)
- 9
- PREFIX ES-355(一桁目が B の場合)
より詳しくは下記リンクよりどうぞ。
レスポールクラシック シリアルナンバー見方
Gibsonレスポールクラシックは、レギュラーラインなど他のシリーズとは独立したシリアルナンバーの法則を持っています。
その数字は製造された年代によって桁数が異なり、3種類のシリアルナンバーが存在します。
・1989年に製造された超初期の個体は4桁数字(1+3桁 x xxx形式)
・初期の1990年代に造られた個体は5桁(1+4桁の x xxxx 形式)
・2000年代以降の製造されたレスポールクラシックは6桁数字
1989年製と1990年代製造のシリアルナンバーの読み方は、1桁目の数字が西暦製造年の一の位を指し、残る2桁目以降の数字がその年の何本目に製造された個体であるかを表します。
例:9004 = 1989年の4本目に製造
例:40346 = 1994年の346本目に製造
2000年以降に製造された6桁シリアルナンバーの場合は頭の2桁の数字が西暦製造年の十の位と一の位を指し、残る4桁の数字がその年に何本目に製造された個体であるかを指します。
例:050224 = 2005年0224本目に製造
より詳しくは下記リンクよりどうぞ
リイシューシリーズのシリアルナンバーの見方
リイシューシリーズとは1980年代(1985年頃?)に発売になった、1950年代仕様のレスポールなどを復刻させたシリーズで、カスタムショップのヒスコレの前身ともいえるでしょう。
1桁+4桁の5桁数字のシリアルナンバーを持ち 年番番番番 の形式。
1桁目の数字が西暦製造年の一の位を示し、残る2桁目~5桁目の数字は製造番号となります。
詳しくは下記リンクよりどうぞ。
アルファベット付き4桁シリアルナンバー(モダーンなどリイシュー)
かなりスポット的ではありますが、1981年~1983年の間にリイシューされたModerne(モダーン)、Heritage Flying V(ヘリテージフライングV)、Chet Atkins CE(チェットアトキンスCE)の3種のギター。
英番番番
頭にアルファベットに3桁の数字が続く形式です。
数字は001から始まり099のあとは100にはいかず次のアルファベットに繰り上がり、末尾3桁の数字は再び001にリセットされます。
(一部アルファベットでは製造番号が100を超えることあり)
特にを年代を読む方法は
1960年~1975年製造ビンテージギター シリアルナンバーの見方
1970年~1975年には6桁の数字の頭にA ~ Fのアルファベットか、末尾にSがつく形式のシリアルナンバーが採用されました。
(1970年製の一部に末尾Aの個体あり)
それぞれの数字とアルファベットの組み合わせで製造年を知ることができます。
詳しい製造年は下記をご覧ください。
Gibson 1970年代前半のシリアルナンバー
- 1973年製
- 0xxxxxS
- 1970年 ~ 1975年製
- 1xxxxxS
- 1973年 ~ 1975年製
- 2xxxxxS
- 1974年 ~ 1975年製
- 3xxxxxS
- 1974年 ~ 1975年製
- 4xxxxxS
- 1974年 ~ 1975年製
- 5xxxxxS
- 1970年製、1971年製、1972年製、1974年製、1975年製年製
- 6xxxxxS
- 1970年製、1971年製、1972年製
- 7xxxxxS
- 1973年製、1974年製、1975年製
- 8xxxxxS
- 1970年製、1971年製、1972年製
- 9xxxxxS
- 1970年製
- 数字6桁+ A
- 1973年製、1974年製、1975年製
- A + 数字6桁
- 1974年製、1975年製
- B + 数字6桁
- 1974年製、1975年製
- C + 数字6桁
- 1974年製、1975年製
- D + 数字6桁
- 1974年製、1975年製
- E + 数字6桁
- 1974年製、1975年製
- F + 数字6桁
なかなかややこしいようですが、実は1970年代前半は古いギブソンにしてはまだ整っている方。
引き換え、1960年代のシリアルナンバーはかなりカオスです。
100からの3桁の数字 ~ 999999までの6桁の数字で通し番号に近いような形が取られていながら、ただの通し番号ではなく年によって飛んだり戻ったり前後して本当にわけがわかりません。
ここではかなり長くなってしまうため割愛しますが、1960年代製造のシリアルナンバーの見方・製造年の解読方法については別記事で解説しています。
詳しくは下記リンクよりどうぞ。
1952年~1961年製造ソリッドボディーギター シリアルナンバーの見方
1952年~1961年頃に製造されたビンテージのソリッドボディーギターは、x xxxx もしくは x xxxxx の形式の5桁か6桁数字のシリアルナンバーが刻印されています。
(1955年、1956年、1959年、1960年のみ5桁)
主にはレスポールですが、ギブソンが1958年頃に発売したエクスプローラーやフライングVなどにもこのシリアルナンバーが採用されています。
1桁目の数字が製造年の一の位を示し、後に続く4桁もしくは5桁の数字がその年内の製造順に振られる製造番号となります。
なお、実は1952年~1953年製造の一部レスポールにはそもそもシリアルナンバーがありません。
1952年~1961年製のギブソンビンテージソリッドギターのシリアルナンバーについてより詳しくは、下記リンクよりどうぞ。
Aから始まるシリアルナンバーの見方
アルファベットのAから始まるAシリアルナンバーはアーティストシリアルとも呼ばれ、1947年より1961年までの14年間L-5やES-335、J-185などの高級ギターで使われました。
(アーティストシリアル以外のAシリアルについてはコチラをご覧ください)
Aの後に3桁~5桁の数字が続く形式で、A100 から A30000台まで存在が確認されています。
このシリアルナンバーはビンテージのホロウボディーのみに使用されたもので、レスポールなどのソリッドボディーのギターは含みません。
残念ながらアーティストシリアルは通し番号のような形式のため、読み方などは特にありません。
製造年代やAシリアルナンバーが使用された対象モデルがわかる表をご用意しておりますので、詳しくは下記リンクよりどうぞ。
その他のAシリアルナンバー
アルファベットのAから始まるシリアルナンバーは、1947年~1961年製の高級ホロウボディーギター以外にも使用されており、注意が必要です。
代表的な例としては
・1970年代前半のギター = アルファベットAに6桁の数字がつくAxxxxxx形式のシリアル
・ヒスコレ ESシリーズ = アルファベットAに5桁の数字がつくA-xxxxx形式のシリアル
・1981年~1983年リイシューされたモダーン、Heritage Flying V、Chet Atkins CE = アルファベットのAに3桁の数字がつくA xxx形式のシリアル
が挙げられます。
1970年代のAxxxxxxのシリアルナンバーはそもそもアーティストシリアルナンバーとは桁数が違うので、そう混同することはないでしょう。
A ~ Fなどアルファベットの後に6桁の数字が続く場合は1970年代前半の製造である可能性が高いので、コチラをご覧ください。
ES-335などのES系の場合はビンテージのアーティストシリアルもヒスコレもシリアルナンバーの形式が似ています。
しかし、ヒスコレESシリーズの場合はシリアルナンバーやモデル名が書かれたラベルにCustom Shopの表記があるので、ラベルを確認すればすぐにヒスコレかAシリアルのビンテージかがあるかがわかるはずです。
ヒスコレESシリーズの場合のシリアルナンバーの見方はコチラをご覧ください。
また、1981年~1983年にリイシューされたモダーン、Heritage Flying V、Chet Atkins CEの3種のギターは頭にアルファベット+数字3桁のシリアルナンバーが使われています。
なかでも初期に製造された個体にはA xxxのシリアルナンバーが付与されていますが、そもそも上記のアーティストシリアルはソリッドボディーはギターは使われていないので混同の心配はないでしょう。
この3モデルのシリアルナンバーの読み方はコチラをご覧ください。
ギブソンシリアルナンバーの見方 まとめのまとめ
冒頭で読み方を解説した現行の9桁シリアルナンバーや8桁シリアルナンバーはエレキギターかアコギかに関わらずレギュラーラインで使われていることもあり結構見かけることも多いです。
1桁目の数字と2桁目の数字で製造年を表す、というところだけでも憶えておくと何かと便利なので、ぜひ憶えておきまょう。
にしても歴史が長いだけあってGibsonはシリアルナンバーは形式が多く、年代の見方を覚えるだけで一苦労。
しかもギブソン自身がシリアルナンバーについての台帳など資料をきちんと残していなかったり、重複するシリアルナンバーが存在したり……
ビンテージなどギターによってはシリアルナンバーだけでなくパーツや仕様なども確認しないと確認がとれなかったりで製造年代を知るだけでかなり苦労が必要になる場合もあります。
お役に立てない部分もかなり大きいかとは思いますが、ギブソンのギターで「 あれ、このシリアルナンバーってどう読むんだっけ? 」なんて時は、ぜひこのページのことを思いだしていただけると幸いです。
ディスカッション
コメント一覧
念のため追加情報なのですが、2001年はヒスコレの出荷台数が伸びた年で、桁が一つ繰り上がったものがあります
自分の所有するヒスコレ57カスタムは711***と6桁表記ですが、この場合は単純に57モデルの「7」、2001年製の「1」、その後4桁が出荷台数となります
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