ストラトキャスターの基本的なコントロールとスイッチの使い方

2014年7月27日

ストラトキャスター コントロール構成

ストラトキャスターのコントロール

もはや語るまでもなくエレキギターの代表モデルであるストラトキャスターのボリュームなどのコントロールについて解説します。

今更感もありますが、意外と知らない方も多いので基礎知識として。

ピックアップマイク(P.U)のコントロール

ストラトキャスターのピックアップ

画像はいわゆる3S(スリーシングル)のレイアウト。

ストラトキャスターはリア・センター・フロントの三つのピックアップマイク(以下P.U)で構成されています。

ブリッジ側、上の画像の左側から リアP.U / センターP.U / フロントP.Uです。

これはストラトキャスターに限らず他のエレキギターやベースでも同様で、ブリッジ側にあるP.Uがリア、ネック側がフロント、P.Uが3つあれば真ん中がセンターP.Uです。

ストラトキャスターの場合は三つともシングルコイルであることが最も一般的ですが、リアP.Uのみハムバッカーを搭載しているモデルも増えています。

その場合はHSSレイアウト(ハムシンシンレイアウト)などと呼ばれます。

ストラトキャスターではあまり見かけませんが、IBANEZなどが出している派生形のモデルではフロントとリアにハムバッカーを搭載し、シングルコイルを一つはさんだHSH(ハムシンハム)のレイアウトもあります。

そして、その三つのP.Uの内どれを使うかを選ぶのがレバーになっているセレクタースイッチ。

一部モデルを除きほとんどに5Wayセレクターと呼ばれる5か所のポジションを選ぶことができるスイッチが搭載されています。

P.Uのスイッチング

ストラトキャスター一般的な5Wayセレクターによるスイッチング(スイッチとP.Uの関連性)

傾けた方のP.Uの音が出ると憶えればOK

画像の通り、スイッチのレバーを傾けた方のP.Uから音を拾い、アンプから音が出ます。

リア側(ブリッジ側)ならリアP.U、フロント側(ネック側)ならフロントP.U、真ん中ならセンターP.Uと言った具合。

そして5Wayセレクタースイッチの最大の特徴が、各P.Uポジションの間で半止めにすることができる点

半止めにすると両方のP.Uを使ったサウンドを出すことができます。

と言っても音量が倍になるわけではなく、半分半分で重ねた様なサウンド。

こういったP.Uを二つ使ったサウンドをハーフトーンと言います。

5Wayセレクタースイッチにより、3つのP.Uそれぞれのサウンドと、2つのハーフトーンサウンドの計5つのサウンドバリエーションが楽しむことができます。

以上が3P.Uと5Wayセレクタースイッチの基本的な配線関係ですが、近年ではこれとはまた違った組み合わせになるスイッチ配線のモデルも増えています。

現在の状態でどのP.Uが音を拾っているかを確認する方法として、ピックアップのポールピース(金属の丸)を金属製のもので叩く方法があります。

エレキギターのP.U、いわゆるマグネティックピックアップは金属に反応しているので、音を拾う状態であれば金属製のもので叩いた時にその音がするのです。

管理人の場合、調整中なんかは大抵ドライバーか六角レンチが近くあるのでこういったものを使いますが、先が金属製であればOKなので、ボールペンなどでも構いません。(ただしペン先によるキズなどに注意)

ボリューム・トーンのコントロール

ストラトキャスターコントロール周り名称

マスターボリューム

ストラトキャスターの音量調整はマスターボリュームのみとなります。

『 全体の何かを調整するツマミ 』をマスター○○○などと言います。

つまりストラトキャスターはピックアップごとの音量調整はできません。

ストラトキャスターはこのボリュームツマミの配置がなかなか絶妙で、ブリッジの上辺りに右手があれば小指がボリュームに届きます。

もちろん指の長さにもよりますが、これで演奏中ピッキングをしながらでも音量の調節が可能なこともストラトキャスターの強みの一つですね。

一旦音を完全に消して弦を弾き、後からボリュームをゆっくり上げることによって徐々に音が出る奏法をバイオリン奏法と言いますが、ストラトキャスターはこのバイオリン奏法がやりやすいとされています。

フロントトーン・センタートーン

それぞれフロントP.UとセンターP.Uのトーンとなっております。

もうお気づきでしょうが、実はストラトキャスターにはリアトーンはないのです。

しかし、近年ではリアP.Uが多く使われることもあり、リアP.Uもトーンが効くようにする改造をされる方も多いのが実情。

 

そういったニーズに応えてでしょう。

最近では本家FenderUSAでも最もベーシックなモデルであるAMERICAN STANDARD STRATOCASTERなんかもセンタートーンをリアP.U・センターP.Uの共用となる配線を採用していたりと、リアP.Uにもトーンが使える配線を施したモデルが増えてきています。

まとめ

・基本的に5-Wayスイッチが向いている方のP.Uから音が出る仕組みになっている

・ツマミは全体の音量をコントロールするマスターボリュームと、フロントとセンターのトーンコントロールで構成される

原則的にストラトキャスターのコントロールは上記の通りですが、あくまで基本形です。

近年では拡がり続ける音楽性の多様化に合わせ同じストラトキャスターの名を冠した中でも多彩なモデルが世に生まれています。

この記事をわざわざ最後まで読んでくれた方はエレキギターについての知識はまだ浅いかとは思いますが、是非今回の記事で基本形をおさえて、色々なバリエーションのストラトキャスターについて楽しんでください。