カード型チューナーの特徴と使い方
カード型チューナーの特徴
カード型のチューナーは管楽器やバイオリンなどのオケ系の楽器だけでなく、ギター・ベースなどの軽音楽系の弦楽器でも最も一般的に使われているチューナーです。
最近はクリップチューナーにシェアをうばれている感はありますが、それでもまだまだ定番チューナーとして人気。
今回は、このカード型チューナーを使うメリット・デメリット、特徴などを使い方を交えて解説します。
カード型チューナーのメリット
価格が安価・小型でテーブルや譜面台における
カード型チューナーの一番のメリットは、価格が安価で小型な点でしょう。
持ち運びにも便利ですし、機能のシンプルなものであれば、1,000円しない程度の価格帯から特に精度も問題なくラインナップされています。
譜面台などに置ける点も大きなメリットですね。
バイオリンやチェロなどオケ系の弦楽器や管楽器は、譜面台を立てて演奏するのが一般的。
この時カード型のチューナーであれば譜面台に置けるので、ピッチを確認しながら演奏することもできます。
譜面台に取り付けて使う専用のアタッチメントもあるほど。
中にはテーブルに立てられるように後ろに折り畳みのスタンドがついたモデルも。
これは非常に大きいメリットで、クリップチューナーが台頭している現在でもカード型チューナーがまだまだ廃れない一因になっています。
メトロノーム内蔵、アンプ内蔵など多機能なモデルも
もう一つのメリットはメトロノームも内蔵したチューナーメトロノーム(通称チューメト)や、ギター・ベースアンプ機能を内蔵したものなど多機能なモデルも多い点。
多機能な分ちょっと高価になってしまいます。当たり前ですけど……
カード型チューナーのデメリット
セッティングがちょっと面倒
カード型チューナーは楽器に挟むだけでそのまま使えるクリップチューナーに比べ、セッティングにひと手間多くかかる点が面倒なデメリットがあります。
内蔵マイクなら置くだけですけど、周りが静かでないとうまく音を拾えません。
そのためエレキギターやベースの場合はシールドを挿したり、管楽器やアコギ、バイオリンなどではクリップチューナーをつなぐ必要が。
このひと手間の面倒が意外と大きく、ギタリスト・ベーシスト、さまざまな楽器の奏者がクリップチューナーに流れる要因になっています。
(詳しくは後述)
視認性の悪さ
カード型チューナーは他のタイプのチューナーに比べ視認性が劣ります。
ステージ上でも見やすいペダルチューナーやラック型のチューナー、楽器に直接取り付られるので目線に近いクリップチューナーの方が見やすいのです。
カード型チューナーもバックライトをつけたり大型の液晶を採用するなど視認性の悪さを克服すべく工夫はなされ、机や譜面台に置ければそれほど問題なはいんですが……
カード型チューナーの使い方・音を拾う方法
カード型チューナーで音を拾う方法には主に
- シールドケーブルでつなぐ。
- 内蔵マイクで音を拾う。
- チューナーマイクをつないで音を拾う。
3つの方法があります。
それぞれの方法にあった楽器と具体的な使い方を挙げます。
エレキギター・ベース・エレアコの場合=シールドを使う
アウトプット端子を持つ楽器、例えばエレキギターやベース、エレアコなどはシールドケーブルでチューナーにつなぐことで音を拾うことができます。
シールドなら他の楽器の音は拾わず、チューニング中にはずれてしまうようなことはまずないので、安定してチューニングを行うことができます。
ただ、チューナー自体は非常に軽いため、シールドが硬い物だといちいちギターの動きに合わせてシールドに振り回されたりするのもちょっと面倒なんですよね。
また、チューニング時に接続する手間とアンプにつなぎ直す手間が難点。
チューナーのインプットに楽器をつないだままアンプに接続できるアウトプット端子がついたモデルもあります。(KORG CA-40など)
当然、アウトプット端子のない生のアコギやウクレレ、管楽器などはこの方法は使えません。
管楽器・アコギの場合=チューナーマイクを使う
管楽器やアコギなど、エレクトリック機構を持たない楽器はシールドでつなぐことができないためこのチューナーマイクを使った方法か、後述する内蔵マイクを使ってチューニングすることになります。
クリップさえ繋げればどんな楽器にもつけることができ、シールドと同じく他の楽器の音を拾うようなこともありません。
ふとした拍子にはずれやすいのがデメリットと言えばデメリットですね。
振動さえ拾えればOKなので、別にエレキギターでもシールドじゃなくてチューナーマイクを使ってもOKです。
ただ、ギターやベースなどでチューナーマイクを使う人はあまりいないですね。
それならそもそもカード型チューナーじゃなくてクリップチューナー使った方が早いですから。
チューナーマイクをよく使うのは特に管楽器のみなさん。
チューナー本体は譜面台に置いてチューナマイクを楽器につけて、ってセッティングをする方が多いです。
ステージ上に譜面台を置けるオケ系の楽器ならではの使い方ですね。
なお、エレキギターやベースでも生ギター同様チューナーマイクは使えます。
管楽器・アコギの場合=内蔵マイクを使う
内蔵マイクを使うメリットは特にチューナーと楽器をつなぐ必要がない点ですが、デメリットは他の方法に比べ精度が低い点ですね。
静かな環境であればある程度正確に拾ってくれますが、周りの雑音やノイズ等にも反応しますし、音量の出ない楽器や音切れの早い楽器ではうまく拾えません。
なお、単純にマイクに入った音を拾ってるだけなのでエレキギターやベースも内蔵マイクを使うことは可能です。
ただしこれらの楽器は生音が小さいので苦労するかと。特にベースは。
せめてアンプから出た音を拾った方が無難でしょう。
カード型チューナーの特徴まとめ
- カード型のチューナーは内臓のマイクかインプット端子にシールドケーブルかチューナーマイクを付けて音を拾う。
- メトロノーム機能も一緒になったチューナーメトロノームやヘッドフォンをつなげられるアンプ内蔵など、多機能なモデルもある。
- 安価で持ち運びに便利で譜面台におけるメリットもあるが、他に比べセッティングの手間や視認性の悪いなどのデメリットも。
ギターやベースなどで使うには圧倒的にクリップチューナーが便利で、軽音楽系の演奏者には最近カード型チューナーよりもクリップチューナーの方が人気です。
が、やはりオケ系の弦楽器、管楽器の方はカード型チューナーを譜面台に置いて使うかたは多いですね。
こういった楽器は重さのバランスもあるため楽器本体にクリップチューナーをつけたくないんですよね。
譜面台に置けば視認性も問題ないですし。
後は吹奏楽部などで先輩がカード型チューナー使ってたから……と代々受け継がれている面もあります。
吹奏楽部、オケ部って結構体育会系なので、先輩はゼッタイだったりします。
もちろん、自分で使いやすいものが一番。
カード型チューナーもクリップチューナーもぶっちゃけかなり安いので、とりあえず色々買って試してみるのもいいと思います。
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