FENDER JAPANのシリアルナンバーの見方・読み方と製造年代
FENDER JAPANはシリアルナンバーで製造年代が判別可能
今回はFENDER JAPANの製造年代を知ることができるシリアルナンバーの見方・読み方を解説します。
残念ながらギブソンの9桁数字・8桁シリアルナンバーとは違い製造日まで知ることはできませんが、製造年代はかなり正確に確認可能です。
なお、今回の記事で解説するのはフェンダージャパンのシリアルナンバーの読み方のみ。
FENDER USA / FENDER MEXICOについては下記リンクよりどうぞ。
FENDER JAPANのシリアルナンバーの見方
FENDER JAPANのシリアルナンバーはネックヒール部分に記載があります。(ヒール=ネックの付け根部分)
これはストラトキャスター、テレキャスターのみならず、ジャガーやジャズマスター、ムスタングなどエレキギターやジャズベースにプレシジョンベース、果てにはジャガーベースにムスタングベースまで、基本的にFENDER JAPANのエレキギター・ベースは全てヒール部分にシリアルナンバーが表記されます。(一部ネックジョイントプレートに刻印されているモデルもあったようです)
なお、フェンダージャパン製品はフジゲン製造期のものと木部加工外注 + ダイナ楽器組み込み期、ダイナ楽器製造期の3つに分けることができます。
シリアルナンバーの上にあるMade in Japan、Crafted in Japanも含めて年代がわかるものですので、併せてご確認ください。
なお、シリアルナンバーの数字は単純に通しナンバーとなっておりモデルなどの識別はできません。
FENDER JAPAN シリアルナンバーと製造年代一覧
(詳しくは 【フェンダーの歴史】 FENDER JAPANの歴史 よりどうぞ)
それぞれの製造年代がわかるシリアルナンバーを記しておきますので、下記一覧よりご確認ください。
フジゲン製造 Made in Japan表記
- 1982年~1984年製
- JV + 5桁シリアルナンバー
- 1983年~1984年製
- SQ + 5桁シリアルナンバー
- 1984年~1987年製
- E + 6桁シリアルナンバー
- 1985年~1986年製
- A + 6桁シリアルナンバー
- 1985年~1986年製
- B + 6桁シリアルナンバー
- 1985年~1986年製
- C + 6桁シリアルナンバー
- 1986年~1987年製
- F + 6桁シリアルナンバー
- 1987年~1988年製
- G + 6桁シリアルナンバー
- 1988年~1989年製
- H + 6桁シリアルナンバー
- 1989年~1990年製
- I + 6桁シリアルナンバー
- 1989年~1990年製
- J + 6桁シリアルナンバー
- 1990年~1991年製
- K + 6桁シリアルナンバー
- 1991年~1992年製
- L + 6桁シリアルナンバー
- 1992年~1993年製
- M + 6桁シリアルナンバー
- 1993年~1994年製
- N + 6桁シリアルナンバー
- 1993年~1994年製
- O + 6桁シリアルナンバー
- 1993年~1994年製
- P + 6桁シリアルナンバー
- 1993年~1994年製
- Q + 6桁シリアルナンバー
神田商会・ダイナ楽器製造 Crafted in Japan表記
- 1997年~1998年製
- A + 6桁シリアルナンバー
- 1995年~1996年製
- N + 5桁シリアルナンバー
- 1997年~2000年製
- O0 + 5桁シリアルナンバー
- 1999年~2002年製
- P0 + 5桁シリアルナンバー
- 2002年~2004年製
- Q0 + 5桁シリアルナンバー
- 2004年~2006年製
- R0 + 5桁シリアルナンバー
- 2006年~2008年製
- S0 + 5桁シリアルナンバー
- 2007年~2008年製
- T0 + 5桁シリアルナンバー
神田商会・ダイナ楽器製造 Made in Japan表記
- 2007年~2010年製
- T0 + 5桁の数字
- 2010年~2012年製
- U0 + 5桁の数字
- 2012年以降製造
- JD12 + 6桁の数字
FENDER JAPANのシリアルナンバーの見方・読み方と製造年代 まとめ
シリアルナンバーの上の製造表記が一時期Crafted in Japanとなっているのは、木部の加工を外国へ外注し、組み込みからの工程を日本のダイナ楽器で行っていたため。
その後2007年頃より全行程をダイナ楽器で行うことにより、再度Made in Japan表記となっています。
ご存じの方がほとんどかとは思いますが、FENDER JAPANブランド自体は2015年の4月の米FENDER社と神田商会の契約終了により消滅しました。
(これらの事情については下記関連記事にて詳しく書いています)
しかしFENDER JAPANが前身となったJapan Exclusive Series(ジャパン・エクスクルーシブ・シリーズ)はもちろん、FENDER JAPANの中古はまだまだ人気があります。
特に初期のJVシリアルやSQシリアルナンバーのアルファベット2文字入りのシリアルナンバーはジャパンビンテージとしても人気です。
しかしJVシリアル、SQシリアルに限らず、手頃な価格で高品質な日本製かつFENDER公認のエレキギター・ベースが手に入ったことからFENDER JAPANの人気はかなりのもので、相当数の楽器が製造・販売され、まだまだ世の中には多数のFENDER JAPAN製品が出回っています。
本記事がその製造年代を知る一助なれば幸いです。