ジャズベースとプレシジョンベースの違いとそれぞれの特徴
ジャズベとプレベは似ているようで結構違う!
どっちが初心者にオススメ?
まず最初に、初めてのベースを探している初心者・入門者のために、ジャズべースとプレシジョンベースのどちらがオススメかを。
結論からいえば初心者が一本目として使う分には断然ジャズベースの方がオススメです。
(当然好みや演奏したい曲のジャンルにもよりますけど)
フェンダーのジャズベース(ジャズベ)は、プレベの後発として発売されたモデルで、いうなればプレベのデメリットが一通り改善されたような仕様。
そのお陰で世界中のエレキベースの中でも最も人気のあるモデル。
なぜ初心者の一本目にはジャズベースの方がオススメか、ジャズベース(以下ジャズべ)とプレシジョンベースの特徴と違いについて解説を交えて説明します。
FENDER ジャズベースの特徴
2つのピックアップによるサウンドバリエーション
ピックアップが1基しか搭載されていないプレベに対し、ジャズベはフロントとリアで2基のピックアップを搭載しています。
フロント / リア / フロント & リアミックスの3種類のサウンドバリエーションがあるので、サウンドバリエーションは単純計算でプレベの3倍。
この点が初心者・入門者にかなりオススメできるかなり大きなポイント。
初めは『 あのバンドの曲やりたいな、こんな曲演奏したい 』なんて思っていても、いざ楽器を始めて色々な曲を聴いたり弾いているうちに音楽の好みはどんどん変わるのが常。
その点、ジャズベは音にクセもなくサウンドバリエーションも広いので、様々な音楽に対応可能。
のちのち音の好みが変わって公開することもないでしょう。
弾きやすい細めのネックグリップ
実はプレベに比べジャズベの方がネックグリップが細めに設計されており、初心者・入門者にも安心してオススメできます。
本家Fednerでの例ですが、プレベの方はナットの幅が約43mm程度。
ジャズベースで約38mm程度なので、5mmも違いがあります。
そのためプレベの方が弦同士の間隔 = ピッチが広く、握り込むときにも手のひらにつっかえる感じがあります。
ジャズベースはそういった感触が弱いため、普通に弾く分にはもちろん、特に手の小さい女性にも弾きやすいのが特徴です。
抱えやすいオフセット仕様のボディー
ジャズベとプレベとではボディーの形状にも違いが、これにより演奏性にも影響が出ます。
角以外の部分が基本的に左右対称のプレベに対し、ジャズベはボディーの重心が斜めにずらされたオフセットデザインを採用。
オフセットボディー自体は同じくジャスマスターやジャガーなんかでもお馴染みで、ある意味フェンダー社のオハコなデザインの一つといえるでしょう。
オフセットボディーのメリットは、ボディーの重心がズレることでベースほ持った際に構えやすくなる点。
特に座って腿の上に乗せて斜めに構えたとき非常に持ちやすい。
地味な効果ではありますが、ネックグリップの細さと相まってプレベよりも高い要素性を構成する要素の一つです。
ジャズベースのサウンド
ジャズベは『 ジャズベース 』とは言いながら、別段ジャズでしか使えないようなサウンドってわけではありません。
前述の通りジャズベのサウンドバリエーションは非常に幅広く、音色でどんなジャンルでも広く対応できるポテンシャルを持っています。
ちなみにジャズベのピックアップはリアもフロントもシングルコイルタイプ。
ここもまたプレベとの大きな違いの一つ。
しかし、リアピックアップとフロントピックアップの双方をミックスさせて音を出すと2つのピックアップのかけ合わせによりハムバッカーとなります。
(シングルコイルとハムバッカーの違いについては下記リンクよりどうぞ)
FENDER プレシジョンベースの特徴
ストレートでパワフルなサウンドのピックアップ
フェンダーのプレシジョンベース(以下プレベ)は1951年に登場したテレキャスターベースをベースにしたモデルです。
そんなプレシジョンベースの最大の特徴は突き抜けるようなストレートでパワフルなサウンド。
どちらかといえば指弾きよりもピックでガシガシ弾くような弾き方がなされることが多い音色です。
プレベのデメリット
もうすでに散々言ってきたのでみなさんなんとなくおわかりかとは思いますが、ジャズベとの違い……というかプレベのジャズベと比べてのデメリットを解説しておきます。
プレベはピックアップを1基しか持たないため、サウンドバリエーションが限られるデメリットを持ちます。
(ただ、そのシンプルさも魅力の一つとして受け入れられている面もあります)
またプレベはジャズベに比べネックグリップが太い傾向がある点もデメリットの一つ。
ネックグリップ自体は年々全体的に細くなっていますし、初心者・入門者向けの安価なモデルは細めに造られているとはいえ、やはりプレベのネックはやや太めの傾向が強くあります。
特に日本人はエレキギターやベースが生まれた欧米の人々に比べ手が小さいため、プレベでは太くて弾きにくく感じる方も多いことでしょう。
やはりサウンドバリエーションの広さと演奏性双方でジャズベの方が優秀といえます。
ジャズベースとプレシジョンベースの違いとそれぞれの特徴 まとめ
- プレベはピックアップ1基に対し、ジャズベは2基搭載し広いサウンドバリエーションを誇る。
- プレベのネックはジャズベに比べ少し太めで、ジャズベの方が細め。
- ジャズベはクセがなくどんなジャンルでもそつなくこなせるサウンドキャラクター。
- プレベはストレートでパワフルなサウンドが特徴で、ピック弾きで使われることが多い。
- 音やネックシェイプは好みの問題もあるが、単純に仕様だけで比較した場合ジャズベの方が優れているともいえる。
このように書いていくとプレベなんて……と思う方も多いでしょう。
実際ほとんどの楽器店では初心者にはプレベよりもジャズベの方を勧めるところが多いですし、初心者に限らず圧倒的にジャズベの方が圧倒的に人気があります。
しかし、演奏性やサウンドバリエーションばかりが楽器の全てではありません。
プレベにはジャズベでは出せないプレベならではのサウンドキャラクターがあります。
客観的にみれば確かにジャズベの方が初心者にはオススメで人気ですが、だからといってプレベの音が劣っているわけではないので、そこに関しては誤解のなきよう。
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