マーチン アコギ弦の種類と特徴まとめ
アコギの雄、マーチンの弦のラインナップまとめ
アコギのお供、マーチン弦のラインナップをまとめました。
なお、この記事では省いていますが、別記事にて各シリーズ各商品それぞれの型番とそのゲージ・太さをまとめてあります。
下記リンクより併せてどうぞ。
Standard スタンダードシリーズ M100番台 M500番台
スタンダードシリーズなんていう風に勝手に言ってますけど、実は特にこれといってスタンダードと書いてあるわけでもありません。いわゆる無印です。
この無印シリーズの特徴はとにかく安いこと。
マーチン弦の中でも最も安価でスタンダードな弦なので、初心者でも安心して使いやすいかと思います。
音色としてはSPシリーズなどと比べれば若干暴れ気味な感じもあり、ダーティーなサウンドを出したいときにはあえて使うのもありでしょう。
(音が暴れるといっても初心者の方が練習するには全く問題ないレベルなのでご安心を)
M100番台が80/20ブロンズ、M500番台はフォスファーブロンズ仕様です。
Marquis マーキスシリーズ M1000番台・M2000番台
スタンダードシリーズのSPシリーズの中間に位置するのがこのマーキスシリーズです。
スタンダードシリーズとの違いは、マーキスシリーズはボールエンド部分にシルクを巻きつけてある点。
(ボールエンド付近の赤いのがシルク)
これによって巻き線の巻きが固定されて緩みにくくなり、よりチューニングが安定しやすい特徴があります。
そしてこのシルクは弦がちょうどブリッジの弦穴の角にきつく当たる場所なので、ギターブリッジの木部の保護にもなるメリットがあります。
シルク巻き付けのないスタンダードシリーズと比較して張り替えたばかりでも若干硬い感触で、テンション感があります。
80/20ブロンズ、フォスファーブロンズの素材バリエーションがあり、1000番台が80/20ブロンズ、2000番台がフォスファーブロンズ仕様です。
(80/20ブロンズとフォスファーブロンズの違いについてはコチラの記事にて詳しく)
MSP マーチンスペシャルシリーズ MSP3000番台・MSP4000番台
MSPシリーズはマーチン弦の中でも最上位に位置するシリーズで、価格としてもそれなりに高価。
最大の特徴は他の弦とは違い、巻き線だけでなくプレーン弦や巻き弦の芯線も金メッキがほどこされている点です。
音質的には大人しく繊細な印象。
音を暴れさせたい時はちょっと向きませんが、上品できちんと聴かせるような音に適しています。
金メッキのお陰で他のシリーズに比べ若干長持ちする点も特徴の一つ。
マーチンギターの中でも多くの工場出荷時の弦になっています。
MSP3000番台が80/20ブロンズ・MSP4000番台がフォスファーブロンズ仕様です。
MFX フレキシブルコアシリーズ MFX700番台
マーチンのアコギ弦 MFXシリーズの最大の特徴は、弦を押さえた時のタッチの軽さです。
通常の弦よりも芯線を細くなっており、弦の指当たりやわらげる工夫がなされています。
芯線が細い分、巻き線を太くして弦自体の太さは一般的な弦と同じになっており、違和感はほとんどありません。
柔らかさ自体はコンパウンド弦ほどではありませんが、音自体も通常の金属弦とほぼ同じ。
長時間弾いても手の疲労感が通常よりも少なくて済むメリットもあります。
「 アコギは指が痛くなる。でもコンパウンド弦だと普通のアコギ弦と違いすぎて…… 」
そんな悩みをお持ちの方にオススメです。
サウンドは他の鉄弦に比べればタッチが軽い分、軽快なサウンドな傾向があります。
このアコギながら重たくなりすぎない軽快なサウンドと弦のタッチ、管理人個人的にMartin弦の中で一番好きなシリーズです。
ちなみに、パッケージの写真の人物は著名ギタリストのトミー・エマニュエル氏。
MFXシリーズのライトゲージは実はトミー・エマニュエル氏のシグネイチャーモデルで、そのため写真入りです。
(写真が入っているのはライトゲージのMFX740だけで、他のゲージにのパッケージには写真はありません)
なお、以前は80/20ブロンズバージョンとしてMFX600番台もありましたが、パッケージ変更のタイミングで廃番となりました。
LIFE SPAN SPシリーズ マーチンスペシャルシリーズ MSP3000番台・MSP4000番台
MSP LIFE SPAN弦は、弦にコーティングを施し長寿命化を目指した弦です。
数あるコーティング弦の中でもかなり自然なサウンド、自然な感触が特徴で、指を滑らせた際のキュキュッと鳴るフィンガーノイズも出るほど普通の弦に近い感触が評価されています。
音色も普通の弦よりは多少こもる感は否めないながら、エリクサー弦など他社のコーティング弦と比較するとかなり普通の弦に近い印象です。
コーティング弦を使いたいけれど感触・音色の違和感が気になる方に、ぜひ一度試してみていただきたいですね。
コンパウンド弦 M130 / MFX130
上記画像のM130とM1400、MFX130はいわゆるコンパウンド弦。
コンパウンド弦とは、太いためテンションが高い巻き弦の芯線にシルクを使い押弦の感触を柔らかくしたものです。
ただし、よく言えば柔らかい音ですが音自体に張りがなくテンション感・低音の迫力、高音の伸びといったレンジ感・メリハリのないサウンドになってしまうデメリットも。
音も弦のタッチも鉄弦とナイロン弦の中間といったイメージ。
その柔らかさが魅力でもあり弱点でもあるのがコンパウンド弦の特徴。
アコギの弦は硬いため指が痛くなりがちなので、鉄弦のテンションに指が耐えられない方には選択肢の一つとしてありでしょう。
M130・M1400・MFX130はそれぞれスタンダードシリーズ・マーキスシリーズ・MFXシリーズに属してはいますが、少々特殊な部類に入るため、誤って購入しないよう気を付けましょう。
マーチン アコギ弦の種類と特徴まとめ
- M100番台はスタンダードシリーズで、Martin弦の中でも最も安価。
- マーキスシリーズのM1000、M2000番台はボールエンド部分をシルクで巻いたことによるチューニングの安定度と若干ガチッとしたテンション・サウンドが特徴。
- SPシリーズのMSP3000、MSP4000番台は巻き弦の芯線・プレーン弦も含め全体がゴールドメッキされており、全体的に繊細なサウンドが特徴。
- MFXシリーズは巻き弦の芯線を細く、巻き線を太くすることで弦の太さはそのままで軽いタッチを実現した弦。
- LIFE SPAN SPシリーズは高耐久・長寿命を目指したコーティング弦。
- コンパウンド弦は巻き弦の中身にシルクを使い、かなり柔らかいタッチとサウンドを実現した特殊弦。
アコギ、鉄弦のフォークギターで世界中から人気なる人気を誇る王者Martin(以下マーチン)は、ギターそのものだけでなくアコギ用の弦でも絶大なる人気を誇っています。
割とリーズナブルな価格と豊富なシリーズとゲージ(弦の太さ)の種類もうれしいところ。
ですが、アコギ初心者やエレキギター畑出身の店員のみなさんからは「 こんなに種類いっぱいあってもどんな違いがあるのかわからない…… 」なんて声をよく聞きます。
実はマーチン弦は元々紙箱のパッケージだったのが2014年末頃~2015年の前半頃から順次白い密封型パックにされ、デザインも大きく変わっています。
さすがにまだ旧パッケージのものを販売している楽器店はもうあまりないと思うのですが、まだネット上には旧パッケージの画像がたくさん残っているのもややこしい原因の一つですね。
今回はそんな『 アコギ弦初心者 』のみなさん向けに、旧パッケージも含めて紹介しつつマーチン社アコギ弦のそれぞれの特徴と違いについてまとめて解説しました。
いろいろあるMartin弦ですが、基本的には上記シリーズのどれかに属していてそれぞれのゲージ(太さ)違いのためにたくさんパッケージがあるだけだったりします。
管理人個人としては初心者や練習用用途としてはM140などスタンダードシリーズが価格も安くてよいかとは思いますけども、今どきは弦もかなり安くなっており、そこまで値段差も感じないですね。
色々使ってみて好みのサウンド・タッチのものを見つけるとよいでしょう。
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