【初心者の一本目】入門用アコースティックギターの選び方

2015年4月12日

初心者が入門用一本目のアコギを選ぶポイント!

初心者にオススメのアコギ

アコギがある生活、いいですよ~。

今回はアコギのことはよくわからない店員これからアコギを始めたい方向けに、アコギの選び方を解説します。

特に重要なシェイプ・サイズのことや中古と新品のどちらがいいか、エレアコと生ギターのどちらがいいかなど。

入門用ギターの選び方や重要視すべきポイントを中心にお話しします。

※今回のアコギとは鉄弦のもの、いわゆるフォークギターを指します。

一番大事なのはサイズとシェイプ!

アコギの基本的なサイズドレッドノートシェイプとフォークシェイプ

ドレッドノートシェイプとフォークシェイプの一例(YAMAHA FGシリーズとMorris Fシリーズ)

アコギは基本的に、ボディーが大きい程音量が大きくダイナミックなサウンドになり、ボディーが小さい程まとまりがあり繊細なサウンドになります。

いろいろあるアコギの中でも最も一般的なのは、ドレッドノートシェイプ / ドレッドノートサイズと、俗にフォークシェイプ / フォークサイズと呼ばれる000シェイプ(トリプルオーシェイプ)の2種類。

どちらもMartin社が開発したシェイプで、特に入門用のエントリークラスは大抵この二つのどちらのシェイプがほとんどです。

なので、最初はこのどちらかから選ぶのが基本となるでしょう。

初心者が一本目に選ぶならフォークシェイプの方がオススメ

特にだわりがなければ、入門用の一本としてはフォークシェイプの方がオススメです。

サウンドの好みやジャンルの向き・不向きもあるので、ドレッドノートサイズとフォークサイズのどちらが優秀とは一概には言えません。

が、演奏性では断然フォークシェイプの方が優秀です。

フォークシェイプはボディーが全体的に小さい&くびれが深いため抱えやすく弾きやすい特徴を持っています。

反面、ドレッドノートシェイプはフォークシェイプに比べ音量が大きいう点がメリットの一つ。

しかし、家での練習がメインになる初心者にとってはただの騒音問題、デメリットです。

値段の違いは木材のグレードの違い – 合板と単板 –

シェイプが決まったら次に気になってくるのは値段の違い。

<アコギのグレードと音質・価格に密接に関わるのが、ボディーを構成する木材が単板か合板かです。

単板の方が合板よりもギターの鳴りがよくなります。

アコギのボディーはトップ、サイド、バックの3つのパーツで構成されており、市販されているギターは

  • トップ / サイド / バックの全て単板(全面単板)
  • トップのみ単板でサイド / バックは合板(トップ単板)
  • トップ / サイド / バックの全て合板(全面合板)

の3パターンが一般的。

相場の目安としては、全面合板は3万円以下程度、トップ単板で3万~、全面単板で8万~といったところでしょうか。

(メーカーやブランド、生産地や木材の種類によっても異なります、)

色々な考え方はありますが、管理人個人的には入門用のアコギとしてはトップ単板くらいがちょうど良いと思います。

弦の振動が一番最初に伝わるトップ板が単板なだけで音質はかなり変わりますし、この辺りの価格帯から造りがある程度しっかりしてきます。

ある程度弾けるようになってからも趣味で使う分には十分なレベルで、コスパが高いと言えるでしょう。

※合板・単板について詳しくは別途記事で解説しています。詳しくは下記リンクよりどうぞ。

生ギターとエレアコ / 中古品と新品の選択

エレアコと生ギター、どちらが良い?

入門の方で、エレアコにするかピックアップはついていない生ギターにするかで迷う方も多いです。

「 チューナーもついてたりするし、生音も出せてアンプにも繋げるエレアコはお買い得なのでは? 」、と。

しかし、特にアンプに繋げて使う予定がないのであればエレアコよりも生ギターをオススメです。

生ギターは当然鳴りがいいものがいいギターです。

しかしエレアコは生鳴りがよすぎるとアンプに繋げた時にスピーカーがブワブワと鳴ってしまうハウリング現象を起こしてしまいます。

それを防ぐため、エレアコを製造する時はあえて鳴りを抑えて造るのが基本。

エレアコはピックアップなどパーツが多く製造コストがかかるため、同じ価格では生ギターの方が生のアコギとしてのグレードが高くなる点も、生ギターの方がオススメな理由の一つです。

入門用に中古品はどうなの?

管理人、初心者がアコギの中古品を買うのはあまりオススメはしません。

昔は良質な木材も豊富だった上安いクラスのギターでも日本製だったりと、古いアコギも楽器としてみれば良いものがたくさんあります。

アコギは弾き込まれて鳴りがよくなる面もあるので、その辺りを期待できるのも利点もあります。

ですが、ただでさえ板の割れや浮きなど致命的な故障が起こりやすいのがアコギの特性。

実際に現物を見て故障や修理された跡がないか、割れなどの兆候が出ていないかがわかった上で判断できるのであれば良いのですが、知識も経験もない初心者には難しいでしょう。

信頼できるお店・店員さんや先輩など経験者から適切なアドバイスが受けられるならともかく、最初の一本目には中古品ではなく新品を選ぶのが無難です。

特殊なギターはやめましょう

あまりスタンダードでないミニギター12弦ギターは初心者にはオススメできません。

ミニギターは旅行に持ちだしたり、まだ身体が成長しきっていないお子様が使うためのもの。

フルサイズのアコギに比べ音程の正確性に欠き鳴りもあまりよくありません。

なにより、感覚が違い過ぎるためアコギ練習用にもあまり向きません。

12弦ギターの独特でキレイな音はすごく良いもの。しかし、あまり一般的に使われるものではありません。

弦が多い分テンションが高く押弦がシビアになるなど、練習がメインとなる初心者にとってメリットがありません。

どちらも最初の一本目としては避けた方がいいでしょう。

管理人のイチオシオススメはYAMAHA FS820!

これらの条件を満たすのが、YAMAHAのFS820です。

(FS720の後継機)

もちろんフォークシェイプで弾きやすく、トップ板は単板で価格も高すぎない。

そしてアコギにしてはカラーバリエーションも豊富なので、見た目から選ぶのもあり。

検品も厳しい世界のYAMAHAブランドでエントリークラスながら品質もかなりしっかりしています。

コレ以外ダメ!ってわけではありませんが、ぜひ候補の一つとしてご検討ください。

初心者のアコギ一本目の選び方 まとめ

  • 最初の一本目には小ぶりで弾きやすく、音も小さめのフォークシェイプがオススメ。
  • トップ / サイド / バックそれぞれが単板で合板であるかが選ぶにおいて大事なポイント。
  • アンプに繋ぐ予定がなければエレアコではなく生ギターにすべし。
  • 最初の一本目には中古品よりは新品の方が無難。
  • ミニギター、12弦ギターなど特殊なものは避けるべし。

管理人は元々エレキギター派でアコギの知識はほとんどなかったため、楽器店に勤め始めた頃すごく苦労した覚えがあります。

楽器すら触ったことがない方にとっては更にワケわからず大変でしょう。

これから一本目を選ぶ方の参考になれば幸いです。