【アコースティックギター】ブリッジピンの簡単な抜き方

2015年3月23日

ピンの抜き方は意外と簡単

アコギの場合、基本的にはブリッジピンの下にボールエンドを入れているため、弦交換で古い弦を取る際にピンを抜かなければいけません。

長くなりそうだったので前回の記事ではサラッと流しましたが、アコギ弦交換で初心者が戸惑いがちなのがブリッジピンの抜き方

今回は管理人が普段やっているピン抜きなしでブリッジピンを抜く方法と、おまけでピン抜きを使う際にキズなどが残りにくい抜き方を伝授します。

ピン抜き無しでブリッジピンを抜く方法

ブリッジピンの上部は小さく丸いので力が入りにくく、手で摘まんで抜くのはちょっと無理があります。

その程度で抜けてもらっても困りますし。

市販されている専用のピン抜きはテコの原理を使って抜くので楽ですが、テコの支点となる場所に跡が付く場合があり、あまりオススメできません。

管理人はいつもサウンドホールに手を突っ込んで、ピンを裏側から押してはずしています。

ボディーの中に手を入れるというと抵抗がある方もいらっしゃるかもしれませんが、何も難しいことはありません。

ボディーに手を中に入れる → 裏からブリッジピンを押す。これだけ。

これですぽ~んってはずれます。ピンが尖っているなどで押すのが痛い場合はクロスを当てれば楽に押せます。

クロスが無ければタオルでもいいし、その辺の紙を何回か折って厚くしたものでもなんでも構いません。

「 アコギの中に手入れるのはやっぱりちょっと怖い…… 」と思うかもしれませんが……

アコギの内部に巡らされたブレイシング(力木)はよほど強く手をぶつけたりわざと叩いたりなど、荒く扱わなければまず問題無しです。
(強くぶつけるほど勢いをつけるスペースもないですけど)

エレアコの場合は更に配線があったりしますが、強く引っ張ったりしななければまず問題無しです。

ちょっと触ったくらいで取れるようならもとよりそのまま使うには危なっかしい、再配線が必要な状態だったということです。

逆に今見つかってよかったくらいな感覚でOK。安心してセンターオブジアースしちゃいましょう。

なお、まれにブリッジピンと穴の間から出ている弦を押し込むだけで抜ける場合もあります。

ただ、これはピンと穴の精度が高く、相性がよかった場合のみできる芸当。

ピンは結構入れ替わってしまいますし、いつもできることではありませんので、基本的には裏から押すのが最も早いと憶えておきましょう。

ブリッジピン抜きなど道具を使う場合

さて、道具を使う際のお話ですが……

端的に言うと、ピン抜きなどの道具を使う場合はブリッジではなく、サドルを支点にします。

これだけ気をつければオッケーです。

アコギブリッジピン抜きのキズがつかない使い方

いつもの手抜き画像(ピン抜きだけに)・・・スミマセン二重の意味で。

何も考えず、ブリッジの木の上の部分で上でやるのはNG。

とりあえずピン抜きを渡すと、大抵の人はブリッジの上でやりますが、この部分は木材で塗装もされていないため、ピン抜きの支点にしたら跡が残る確率大です。

反対にサドルは木よりも硬い素材ですし、そもそも弦を下敷きにしてしまえばピン抜きとは直接触れません。

なので、傷になりにくいし、もし傷ついたとしても既に弦の跡もある場所なのでそう目立ちません。

最悪の場合でもブリッジと違い取り替えが効くパーツなので、必ずこちらを使いましょう。

なお、"ピン抜きなどの道具"としたのは、同じ様に使えればピン抜きじゃなくてもいいからです。

ニッパーがピン抜き代わりになるんです。

刃の部分でブリッジピンの首を挟み、左右の刃の接続部をサドルに載せてクイっとやればピンがスルッと抜けます。

pickboyニッパー

管理人が使っているPickboyのKSC-150。後で発売された赤の方がかっこよい orz

こういう風に刃が部分が薄いのでテコとしても使いやすくてオススメ。

ただ、やはり刃の部分でブリッジピンにキズをつける可能性があるのでその辺りは気をつけています。

どうしても気になる場合は、刃の部分にマスキングテープなどを巻いて保護すればOKです。

管理人はピンが固すぎて手では抜けない時やホールの中に手を入られないアコギの場合にはこのニッパーでやっています。

【アコースティックギター】ブリッジピンの簡単な抜き方 まとめ

・アコギのホールの中に手を入れてブリッジピンを裏側から押せば、ピン抜き等道具を使わずとも簡単に抜くことができる。

・ピン抜きなどのてこの原理を利用した道具を使う場合、ブリッジ上ではキズが付くので、サドルを支点にする。

どんなやり方にしても、お客様のギターや売り物のギターの場合は絶対にキズをつけてはなりません。

ご自身のギターなら別にお好きして頂いても構いませんが、使い込んだ風格のあるキズならともかく、ピン抜きの跡なんて正直あまりカッコいいものではありません。

可能であればピン抜き使わず安全な方法でピンを抜くか、サドルをテコの原理の支点にするよう心がけましょう。