正しいギターの分類 その1 身近なのにあまり知られていないソリッドギター

2014年10月14日

ソリッドギターとはなんぞや

ソリッドギターのボディー

画像の様に、木材の塊で出来たボディーをソリッドボディーといいます。

ギターの構造上、エレキギターと相反するのはアコースティックギター(以下アコギ)ではないということを、前回お話ししました。

アコギと相反するギターの構造を、ソリッドギターと言います。

アコースティックギター or ソリッドギター

ギターの種類を分類するにあたって最もおおまかな枠は、アコースティックギターであるかソリッドギターであるか、この二つです。

勘違いされがちですが、この分類はエレキギターであるかどうかではなく、ボディーの構造によって定義されます。

※なお、ベース(エレキベース)についてはアコースティックの構造を持ったベースはやや特殊で、一般的にベースと言えばそのほとんどはソリッドボディーのものであるため特に触れていませんが、定義・分類についてはギターと同じです。

ソリッドギターとは

純粋なソリッドギターとは、ストラトキャスターやレスポール(※)など、アコースティック構造を持たないボディー=ソリッドボディー構造を持つギターをさします。

※ストラトキャスターやレスポールにも一部例外モデルはあります。

ストラトキャスター、レスポール……さすがに知らない方はいないですよね。

エレキギターといえばこれ、というイメージがある程、ギタリストにとってはとても身近なモデルです。

より詳しく言えば、ソリッドボディーは

1.アコギの様に板を組み合わせた共鳴する箱として構造(空洞やサウンドホールなど)ではなく、材の塊で構成されたボディーを持ち、

2.ギターとして最低限必要なパーツ(ブリッジなど)を乗せたボディーを持つギター。

といったところでしょうか。

要は素材の塊のボディーを持っていて、最低限弦が張れるパーツが載っていれば、ソリッドギター、ということです。

ボディー材にはアクリルやカーボンなどを使ったものもあり、素材は木材に限りません。

なお、ソリッドボディーにはツマミやスイッチなどのパーツ載せるためのザグリという溝を掘っているため、実際はボディー内に空洞といえる部分はできてしまいますが、これは音響のためのものではないため除きます。

またもう一点、補足があります。

ちょっとややこしい話になってしまいますが、ピックアップマイクがついているかどうかはソリッドギターであるかどうかには影響しません。

極端な話どんな形をしているにせよ最低限ネックをつけられる木材の塊(ボディー)とネックがあり、弦を張れる最低限のパーツ(ブリッジ・ナット、ペグなど)さえついていれば、ピックアップマイクがついていてもいなくてもそれはソリッドギターであるといえるでしょう。

ただ、現実問題としてソリッドボディーでは生鳴り音がほとんどしないため、ソリッドギターにはピックアップマイクをつける必要があります。

(今のところ、エレキギターではないソリッドギターというのは管理人は聞いたことがありません)

ソリッドギターであるためにはエレキギターである必要はありませんが、実用性の観点からソリッドギターは全てピックアップを載せてエレキギターにしている、ということですね。

しかし、エレアコ(エレクトリックアコースティックギター)やセミアコ(セミアコースティックギター)などソリッドギターではないエレキギターもあるため、エレキギター=全てソリッドギターではない、という点ははき違えてはいけません。

まとめ

今後アコースティックギターとは何か、エレキギターとは何か、というお話をする際にも触れていきますが、何よりも憶えて置いて頂きたいのは

ギターは分類上、アコースティックギター or ソリッドギター のどちらかである、という点です。

何度も言いますが、アコースティックギターの構造上の反対に位置するのはエレキギターではありません。

次回からギターの分類について更に突き詰めつつ、エレキギターとは何か、そしてアコースティックギターの定義について解説していきます。

【続き】 正しいギターの分類 その2 アコースティックギターの分類と定義