レスポールとSGの違い 【ギブソン2大エレキギター】
GIBSONの2大人気エレキギターの違い
似てるようで違うレスポール&SG姉弟
パーツや構造などエレキギターの核となる仕様は非常に似通ったGIBSONのレスポールとSG。
しかし、見た目も含め、サウンド、演奏性など色々な部分に違いがあります。
イメージ的にはレスポールが穏和で落ち着いた性格のグラマラスなお姉さん、SGが年の離れたやんちゃでガリガリな弟ってところでしょうか。
今回はレスポールとSGの違いについて解説します。
一番の違いはボディー形状と木材の違い
レスポールとSGの最大の違いは、ボディーの形状と使用されている木材です。
レスポールのボディーは基本的にマホガニーの上にメイプルをあり合わせたプライ構造。
対しSGはメイプルは貼らず、マホガニーのみの構成です。
更にボディ自体をかなり薄くし、軽量化を果たしています。
これによってレスポールとSGの音に大きな違いが出でいます。
レスポールはSGに比べ比較的低音と高音域がよく出るメリハリの効いた音色で、SGと比較してドンシャリ向きなサウンド。
反面硬い木材であるメイプルの貼り合わせがなくマホガニーのみのため、SGはレスポールほど高音域の伸びや低音の迫力がなく比較的メリハリの少ないサウンドに。
この音の厚み・メリハリのなさはSGのデメリットのように受けたられがちです。
しかし、ハイとローが出にくい分、相対的にミドルが強調されます。
ピックアップのハムバッカーのサウンドも相まって、同じく中音域に特徴のあるアルダーボディーのストラトキャスターに比べると全体的に角の丸いサウンドになる傾向があります。
レスポールとSG 演奏性での違い
SGはボディーが薄く端の方がカットされているので弾きやすい。
ボディーの形状の違いはサウンドだけでなく演奏性ても差が出ます。
レスポールは重い・シングルカッタウェイのため弾きにくいことは有名。
反面、SGはボディーが薄く、端の方が斜めにカットされているため軽量で持ちやすい。
更にかなり深いダブルカッタウェイをもち、セットネック仕様である点も手伝ってハイポジションの演奏性も確保されています。
実はSGはレスポールだった
実のところ、SGは当初、レスポールのリニューアルモデルして登場した、2代目レスポールでした。
1960年ごろ、レスポールはライバルであるフェンダー社のストラトキャスター人気に押されに押されていました。
そこでレスポールの演奏性と価格の問題を解消すべく、
- ダブルカッタウェイ化と軽量化。
- メイプル貼り合わせ、アーチトップ、セル巻きの廃止によるコストダウン。
を図りました。
そうして次世代レスポールとして販売されたのですが、紆余曲折あってレスポールの名称が使用できずモデル名がSGに変わりました。
紆余曲折の辺りについて詳しくは下記リンクよりどうぞ。(別のタブで開きます)
SGはレスポールジュニア・レスポールスペシャルをベースにしている!
SGの原型となったレスポールスペシャルダブルカッタウェイモデル(TVイエローカラー)
実は、SGはレスポールスタンダートやカスタムモデルではなく、レスポールジュニアモデルをベースに作られています。
中でもレスポールジュニアのダブルカッタウェイ仕様が一番近いといえるでしょう。
レスポールジュニアやレスポールスペシャルはSG同様、ボディーがマホガニーのみで構成されているので、音響的な部分ではかなり近いといえるでしょう。
レスポールとSGの違いまとめ
- レスポールとSGの最大の違いは使用される木材の違い。
- 音色としては、レスポールはより高音域、低音域ともにメリハリのあるサウンドで、SGよりもサステインがある。
- SGは高音域と低音域が弱い分、中音域が強調されたサウンドになる。
演奏性の違いではハッキリとSGに軍配が上がります。
しかし、レスポールにはレスポールならではの音がありますし、SGにはSGならではのサウンドがあります。
ここに関しては出したい音や理想とするサウンドによって向き不向きがあり、甲乙つけがたいところ。
とはいってもやっぱり兄弟機、近いところもたくさんあります。
SGを探している方はレスポールも、レスポールを探している方はSGも一度は試してみてください。
新しい発見があるかも?
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