エフェクター 9V電池 vs 電源アダプター、メリットとデメリット【ノイズが減る!?】

2017年7月9日

電池を使うとノイズが減る?</h2

エフェクターイメージ

エフェクターで電池を使うとノイズが減るのは本当?

エフェクターは電池を使うとノイズが減る 」なんてはなし、エフェクター好きならお耳にしたことあるかと思います。

眉唾というかウソっぽいですけど、実は理論上本当にノイズは減ります。

今回は電源アダプター / パワーサプライ / 電池それぞれのメリット・デメリット電池を使うとノイズが減る理由と、します。

9V電池のメリット、電源アダプターのデメリット

電池が入ったエフェクター

エフェクターで電池を使うメリット。

  • エフェクターは電源アダプターよりも9V電池の方がノイズを抑えられる。
  • 電源アダプター本体や配線由来のノイズが音の信号に混ざる可能性があるが、9V電池はそういった心配がないため。
  • また、演奏中電源アダプターが抜けることで音が出なくなるリスクもある。
  • 電源アダプターはコンセントの数や距離に制約され、セッティングに時間がかかるデメリットも。

×電池でノイズが減る / 〇電源アダプターでノイズが増える

実は電池でノイズが減るではなく電源アダプター・パワーサプライでノイズが増えるの方が正確。

エレキギター・ベースからアンプに音の信号を伝えるシールドケーブルは、音にノイズが乗らないよう芯線の周囲に網状のシールドがあり、そこでノイズを拾ってアースに落とす対策をとっています。

しかし、電源アダプターやパワーサプライ用のケーブルは特別ノイズ対策がなされていないものがほとんど。そのためエフェクターの電源経由でノイズがのってしまうリスクがあるのです。

また、家庭用の電源コンセントが交流電源を直流に変換する際に起こるリップルノイズもあります。

電池はノイズの心配なし

一方、電池はエフェクターの内部に納められます。そのため外部からノイズを持ってくる心配がありません。

最初から直流なのでリップルノイズの心配もなし。

なので、ノイズが増える可能性のある電源アダプターやパワーサプライに対し、電池は「 ノイズが減る 」わけです。

もちろん電源アダプター・パワーサプライ側で電源ノイズ対策をしているものもあります(&モデルによってはエフェクター側でも)。

が、やはりそもそもノイズを拾う心配のない電池の方が安心といえます。

電源アダプターのメリットと9V電池のデメリット

残念ながら電池にもデメリットがあり、電源アダプター・パワーサプライにを使うメリットもあります。

メリットあればデメリットもあるのが世の常ですね。

  • 電池は消耗すると電圧が降下し、エフェクターの効き具合が変わるリスクがある。
  • エフェクターのインプットにシールドを挿しておくだけで電流が流れる。
  • 使わないとき、電池を入れてエフェクターは必ずインプットからシールドを外しておく必要がある。
  • 電源アダプター・パワーサプライは電池切れや電圧降下を気にせず安定した電源供給が可能

案外知られていない電池のデメリットが、使っていて容量が減ってくると電圧が下がり、エフェクターの効き具合に影響を与える点。

反面アダプターやパワーサプライは一律で9Vを出すように設計しているので、安定した電源を供給できるメリットがあります。

「 安定した電源を供給 」とは、電池切れだけでなく安定した電圧供給の意味もあるのです。

電圧が降下すると実際にどんな影響が出る?

電池が消耗して電圧が減ってくると出てくる影響は主に下記。

  • デジタルエフェクター:正常に動作しなくなる
  • アナログエフェクター:音が歪む、音量が小さくなる、エフェクトの効きが悪くなる etc…

アナログエフェクターの場合は多少電圧が降下してもいきなり音が出なくなることはあまりありません。

音が歪んだり音量が小さくなったり効きが悪くなることはありますが、多少電圧降下しても一応動いてくれることがほとんど。

一方デジタル系のエフェクターは電圧降下により正常に動作しなかったり、そもそも全く動作しなくなることも。

ただ、特に歪み系のエフェクターの場合、9V分あるダイナミックレンジが狭まるためより歪みやすくなり、そのサウンドもまた面白かったりします。

電圧が降下した状態もまた意図しない面白い音になることもあり、本番ではあえて新品ではなくある程度減った状態の電池を使う方もいらっしゃいます。

最近は電圧が降下した状態を再現するため、あえて下がった状態に電圧を調整できるパワーサプライも出ています。

電池はシールド、パッチケーブルを外す必要あり

詳しく解説すると長くなるため省略しますが、エフェクターのインプット端子にシールド / パッチケーブルのプラグを挿しっぱなしにしていると電池を消耗します。

なので、電池の場合いちいちプラグを抜いておく必要があります。つけっぱで放っておくと、次回使うときに電池切れになっていたり。

(※一部アウトプット端子のエフェクターもあります)

なぜそうなるかは別途詳しく解説する予定なので、記事ができ次第改めて。

まとめ:エフェクターに9V電池 vs 電源アダプター メリットとデメリット

  • エフェクターに9V電池を使うとき、電源経由のノイズがない点が最大のメリット。
  • ただし、使うにつれて電圧が降下し、動作やサウンドに影響を与えるデメリットもある
  • 電源アダプター・パワーサプライは電池切れもなく、電圧降下
  • ただし、デメリットとして電源や電源ケーブル由来のノイズが混ざってしまうリスクがある。

最近では電源アダプターやパワーサプライもリップルノイズなどのノイズ対策をしっかりとっているものが多く、さほどノイズは気にしなくてもいいことがほとんど。

しかし、やはり安物のアダプターや設計の古いパワーサプライでは若干不安が残る部分はあります。電池にもアダプターにもパワーサプライにも善し悪しはあるので、うまく使い分けましょう。