【トゥルーバイパスの弊害!?】トゥルーバイパスエフェクターの特徴とメリット・デメリット

2016年11月3日

エフェクターのトゥルーバイパスとはなに?どんなもの?

エフェクターの代表的なスイッチング方式といえばトゥルーバイパスが思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。

しかし、そもそも『 トゥルーバイパスとはなにか? 』とその特徴、メリット・デメリットをきちんと理解している方は少ないように思います。

今回は、トゥルーバイパスの特徴とメリット・デメリットについて解説します。

機械式スイッチによるトゥルーバイパス

トゥルーバイパスとは、機械式のスイッチを使ってエフェクターのオン・オフを切り替え、オフ時はエフェクター回路を介さず完全にバイパスさせるスイッチング方式です。

『 本物のバイパス(迂回路) 』なんて名前なだけあって、内部で余計な回路を通さずインプットからアウトプットが直結するように配線されています。

トゥルーバイパスのイメージ図

トゥルーバイパスのイメージ図。

これによって、エフェクターオン時にはエフェクト回路を通って音が変わり、エフェクターオフ時には回路を通らず直結されているのと同じ状況になる点が、トゥルーバイパスの特徴です。

トゥルーバイパスのメリット

デメリットの前にまずトゥルーバイパスのメリットを解説しておきましょう。

トゥルーバイパスの最大のメリットは、エフェクターオフ時にエフェクト回路を一切通らずインプット~アウトプットが接続される点。

これによって、オフ時はエフェクターの手が完全に加えられていないギター・ベースの原音をそのままアンプに届けることができることが最大のメリットです。

トゥルーバイパスの名前には、ただ直訳した『 本当のバイパス 』の意だけでなく『 純粋な本物の原音をそのまま伝送 』の意味も込められているように思えます。

(あとは単語としてかっこいいのでエフェクターメーカーさんが『 トゥルーバイパス! 』と謳いやすいのもメリットの一つ?)

トゥルーバイパス以外のスイッチング方式では信号をきちんと分けていないために、エフェクターオフ時にも無駄にエフェクター回路へ信号が流れて音が劣化する場合もあります。

それを解決するために、音の信号を完全に回路から切り離すトゥルーバイパスが生まれたのです。

トゥルーバイパスのデメリット

『 エフェクターオフの時は原音をアンブにそのまま届けられるなら最高じゃん! 』と思うかもしれません。

しかし残念ながら現実問題としてそううまくはいきません。

反対に言えば、トゥルーバイパスのエフェクターをたくさんつないでいる状態はめちゃくちゃ長いシールドでギターとアンプを繋いでいるのと同じ

しかも完全に直結ではなく、エフェクターを一つ通るごとにスイッチやインプット・アウトプットの端子、パッチケーブルなど接点が増えてしまい、ある意味シールドを何個も延長で繋いで長くし接点も増やしている状態。

つまりトゥルーバイパスのエフェクターをたくさんつなぐのは、電気的な保護なしに無駄に原音の信号を劣化させノイズに晒しているのと同じなのです。

これがトゥルーバイパスの落とし穴、最大の弱点であり最大のデメリットです。

トゥルーバイパスの特徴とメリット・デメリットまとめ

  • エフェクターオフ時にインプット端子とアウトプット端子が直接接続され、原音に手を加えずバイパス可能な点がトゥルーバイパスのメリット
  • トゥルーバイパスのエフェクターを多くつなげると、電気的な保護なしで接点・実質ケーブル長が長くなり、信号の劣化・ノイズ増加の原因になる。

このように、ある意味理想的なスイッチング方式で何かともてはやされがちなトゥルーバイパスでもやはりデメリットはあります。

では、このトゥルーバイパスのデメリット、問題の解決方法が気になる方もいらっしゃるでしょう。

もしくはトゥルーバイパス以外のスイッチング方式があるのか気になる方もいらっしゃるかと思います。

次回以降、この辺りに切り込んでいこうかと思います。

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