ベース弦のスケールを選ぶ際の例外
ベース弦のスケールを選びの基本には例外がある。
何かとややこしいベース弦の選び方ですが……
ベースの弦を選ぶ際は本体のスケールと同じスケール表記の弦を、というのがベース弦の選び方の基本です。
(詳しくは- 【重要】ベース弦を選ぶポイント スケール(弦の長さ)-参照)
が、弦のメーカーも一般的なモデルに合わせて作っているため、モデルによってはスケールを合わせたのでは長さが間に合わせないなど、例外があります。
その例外のうち代表的なのが、弦がボディー裏通しの場合と多弦ベースの場合です。
これらのベースをお持ちの方は要注意。
ピッタリ同じスケールの弦では長さが足りなくなる可能性があります。
弦のスケールの例外 裏通しの場合
基本的に、ベースの弦はブリッジプレートの後ろ側を通して留めます。
ですが、中にはボディーの裏側から貫通した穴を通してブリッジへ出して張るタイプ、通称裏通しのベースも存在します。
裏通しの場合は弦をボディーに通す分、ブリッジプレートの後ろに留めるよりも長さが必要です。
が、市販されている替え弦は基本的にブリッジプレートに弦を留めることを想定して長さを設定しているため、弦の長さが足りなくなる可能性があります。
なので、弦をボディー裏通しで張るベースの場合、そのベースのスケールよりももう一つ長いスケールの弦を選んだ方が無難です。
例えば、ジャズベース・プレシジョンベースは通常ロングスケールの弦を張りますが、ジャズベースやプレシジョンベースでも裏通しで弦を張るモデルもあります。
≪短い≫ ショートスケール用 / ミディアムスケール用 / ロングスケール用 / スーパーロングスケール用(※)≪長い≫
ベース弦は基本的に上記のようなスケール編成のパッケージで販売されているので、この場合はスーパーロングスケールの弦を選んだ方が良いでしょう。
(※エクストラロングスケールとも呼ばれる)
なお、この辺りはモデル等によっても異なるため一概には言えない部分でもあります。
もちろん同じスケール表記で済む場合はそれでも構いませんが、短いよりは長い方がまだマシなので、迷ったらとりあえず長い方で張ってみて、一度様子を見た方が無難です。
多弦ベースの場合
5弦ベースや6弦ベースなど、多弦ベースで特にペグ配置が片連である場合、ブリッジ部分から特に1弦のペグまでの距離がかなり遠くなってしまい、ベース本体のスケールと同じスケール表記の弦では長さが足りなくなってしまう可能性があります。
条件によっては同じスケール表記のものでも張れることもありますが、短いよりは長い方がマシなので、多弦ベースの場合も一つ長めのスケールの替え弦を買った方が無難です。
まとめ
・ベース本体のスケールに同じスケール表記の弦を張るのが基本だが、例外がある。
・代表的な例外が、ベース本体が多弦ベースの場合(特にペグが全部片側にあるもの)
・ボディー裏通しで弦を張るタイプの場合
・上記二つの場合、1段階長いスケールの弦を買った方が無難。
ただ、多弦ベースで本体がスーパーロングスケールという場合は、スーパーロングスケールの弦で良いでしょう。
というか、スーパーロングスケール用の弦よりも長い弦はあまり販売されていません。(全くないかも)
元々スーパーロングスケールのベース自体が多弦ベースくらいしかないのでスーパーロングスケール用の替え弦は多弦ベース用に長さをとっており、それで足りないことはないと思います。
さて、ベースの弦については関連記事で示した記事も含め、スケールについて長々と語りました。
が、特に近年は色々なヘッド形状・ベグ配置のモデルが出ており、一概には言えない面が増えています。
わからない場合、一番良いのは店員さん等に問い合わせることでしょう。
「 そんなこといわんといてーな。わいも店員なんやけどよくわからんのやで 」
なんて方は、先輩に訊くか、そのベース本体や弦のメーカーさんに確認をとりましょう。
しつこいようですが、店員さんともなると弦の選び方に関する問い合わせは結構な頻度できます。
あまり役に立たない管理人&サイトで申し訳ないのですが、一つ一つのベースに合う弦はわからないまでも、何故合ったり合わなかったりするのかはきちんと理解した上でお客様に説明できる、素敵な店員になるための参考にでもなれば幸いです。
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