ZOOMのメーカー・ブランドとしての特徴

2016年3月20日

エフェクター・レコーダーに強い音響機器メーカー

ZOOM_ロゴ

音響機器メーカーZOOM

ギター・ベースなどLM系の楽器や音楽制作を嗜んでいる方であれば、ZOOMの名を知らぬ方はあまりいないでしょう。

一つ前の記事のコメント欄にてZOOMについてのリクエストを頂きましたので、今回はZOOMについてお話をさせて頂きます。

(※【クラリネットリードの種類】バンドレンリード、シリーズごとの特徴と音の傾向・違い)

ただし、あくまでも管理人の私見や個人的に見聞きした評判であり、偏りがある可能性があることはお忘れなく。

どうぞ 「 へーそうなんだ 」(ハナホジー)くらい気持ちで参考になさってください。

ZOOMってどんな製品を作ってる?&売っている?

ZOOMは、ギター・ベース用のマルチエフェクターやドラムマシーン、ハンディレコーダー、MTR(マルチトラックレコーダー)など音響機器を中心に作っているメーカーです。

まずはZOOMの商品について各個ザックリと解説します。

ZOOMマルチエフェクター

Zoom_G3

ZOOM主力マルチエフェクターのGシリーズ(画像はG3)

ZOOMのマルチエフェクターは一通りの機能をキッチリ抑えつつも、手ごろな価格で人気

ただ、黎明期は筐体のチープさや値段の安さで、あまりいいイメージは持たれていませんでした。

率直なところ管理人自身も「 ZOOMってダセェよな!家帰ってBOSS使おうぜ! 」って感じ。

超失礼な言い方かもしれませんが、本当にあのザ・プラ筐体のマルチエフェクターがダサくてダサくて、自分じゃ買わないしもらってもゴミになるだろうなぁ、くらいにしか思ってなかった。

(BOSSなんかもそんなもんだったり、マルチエフェクター自体そういうものだった時代ですけど)

しかしその後G3、B3世代になるにあたってデザインもサウンドも刷新されて一気に垢抜けた印象です。

近頃は技術の進歩により、「 今時のマルチエフェクターは全然使える 」とマルチエフェクター全体のイメージ向上に役立つレベルの進歩を見せています。

見た目のチープさもかなり改善され、BOSSなど他社に比べても全然遜色ないですね。

G3やG5など伝統的なザ・マルチエフェクターのみならず、コンパクトエフェクターサイズのマルチエフェクター である『 マルチストンプ 』(MULTISTOMP)の評判もまずまず。

今後もマルチエフェクター界の一翼として、ギタリスト・ベーシストのサウンドを支えるメーカーであり続けるでしょう。

ZOOMハンディレコーダー

Zoom_ハンディレコーダーH4nとH5

H1などZOOMのハンディレコーダーHシリーズはプロレベルの高い集音性と携帯性で評判がよく、かなり人気。

きちんと調べてはいないので何とも言えないといえば言えないのですが、シェアもかなり高いのでは(1位なのでは?)ないでしょうか。

アクセサリーもかなり充実しており、楽器演奏の音を拾うのみならずさまざまな用途で使われ、楽器業界を離れた場所でも大活躍。

ボイスレコーダーとしても優秀で、ニュースの囲み取材の映像なんかで記者が手にしている姿もよく見かけます。

2010年代に入ってからはZOOMが培ってきた高い集音技術を活かした『 音楽映像を録るためのビデオカメラ 』として、Qシリーズも展開

Zoom_iPhone用外付けマイク_iQ6とiQ7

また他にも、iPhone・iPadなどiOS機器のLightning端子に接続できる後付マイクのiQシリーズもなかなか好評です。(管理人も愛用)

楽器業界の他社ではなかなか手を出せない分野にまでチャレンジする攻めっ気はかなり好印象です。

マルチエフェクターはボロクソに言っといてなんですが、管理人がハンディレコーダー買うならZOOM一択と思っています。

ZOOMのオーディオインターフェイス・MTR・ドラムマシーン

ZOOMのオーディオインターフェイス・MTR・ドラムマシーンなど、いわゆる作曲用の音響機器もプロユースとしても評判良いです。

MTRやドラムマシーンはDTMの台頭で廃れてきておりますが、昔程注力されていないにせよ今でも評価が高いアイテムです。

KORGとRolandに挟まれながらも健闘

このように魅力的な商品を多く抱えるZOOMですが、商品構成が大きくかぶる競合相手としてKORGやRoland(BOSS)が挙げられます。

ZOOMもイギリス法人の設立など、会社としての規模は決して小さいとは言えないでしょう。

しかし、ZOOMよりもそれぞれ約10年、約20年創業が早く、億レベルの資本金を持つRolandやKORGに比べるとやはり見劣りしてしまいます。

実を言うとこの二社とZOOMは商品構成がかなりかぶっています。

エフェクターはマルチエフェクターでだだかぶり、ちょい高めなBOSSはともかくKORGのはZOOMと価格帯までかぶっているし、しかもKORGはZOOMのMSシリーズと同様のコンパクトエフェクターサイズのマルチエフェクターをラインナップ。(PANDORA Stompシリーズ)

他にもオーディオインターフェイスやらMTRやら、作っている物が似通っているんですよね。

ZOOMは電子ピアノやシンセサイザーなど鍵盤系の楽器は作っていないので、むしろラインナップとしてはKORGとRolandよりも少ないくらい。

ZOOMは会社規模としてみればKORGの下位互換……なんて言い方は失礼とは思いますが、実際楽器業界にいる人の中ではそう思っている方は多いことでしょう。

しかし逆に言えば、KORG、Rolandというそうそうたる会社に挟まれながらも、日本の楽器店での商品の取り扱い規模では同じレベル。

会社規模では負けていても、それだけZOOMの商品は魅力的である証拠と言えるでしょう。

ZOOMまとめ

前述の通り、昔のZOOMのマルチエフェクターがチープな外観と安さから、ギタリストやベーシストからはZOOM自体があまりいいイメージを持たれなかった感もあります。

しかし近年のマルチエフェクター全体のイメージ向上にZOOM製品が一役買っていることは疑いの余地のない事実でしょう。

今ならZOOMのマルチエフェクターもらえたら素直に笑顔になれます。

そもそも会社の規模感が違うRoland、KORGと肩を並べて楽器店に商品が並んでいること自体が、今現在のZOOMの商品の魅力を物語っていると言えるでしょう。

今回はせっかく頂いたリクエストだったのでかなり急ぎ足だったのでいつにも増しての色々グダグダ感で申し訳ありませんが、なんとなくでもZOOMについて参考になれば幸いです。