クリーニングペーパーとパウダーペーパーの使い方・使い分け
木管楽器には欠かせないお手入れ用品
楽器の水分取る用の油とり紙のようなイメージ?
フルートにクラリネット、オーボエにサックス……
これら木管楽器の音孔とタンポの手入れに欠かせないのが、クリーニングペーパーとパウダーペーパーです。
どちらもタンポや音孔周りの木部を手入れし、ダメージを防ぐためものです。
しかし、実はこの二つのペーパー、似ているようで微妙に使い道が違います。
今回は初心者でも簡単にできるメンテナンスの基本として、クリーニングペーパーとパウダーペーパーの使い方と使い分けについて解説します。
クリーニングペーパーとパウダーペーパーの違いと使い分け
クリーニングペーパーの使い方と使うタイミング
クリーニングペーパーとパウダーペーパーの違いは、粉が付いているかついていないか。
たったこれだけの違いでその使い道が少々変わってきます。
YAMAHAクリーニングペーパー CP-3
まず基本として、クリーニングペーパーの使い方と使うタイミング。
クリーニングペーパーはトーンホールから水が垂れてきたり、タンポが吸い込んだ水分が気になる時に使うものです。
使い方としては、トーンホールとタンポの間にクリーニングペーパーを挟み、キイを軽く押さえます。
ペーパーの場所を変えながら数回繰り返しましょう。
※ただし、実際に使うときは後述する使用上の注意点をよく確認しておいてください。
パウダーペーパーの使い方と使い分けのポイント
YAMAHAクリーニングペーパー PP-3
パウダーペーパーも基本的な使い方はクリーニングペーパーと同じで、トーンホールとタンポの間に入れてキイを押さえるだけ。
が、その使い道が違います。
水分だけであればクリーニングペーパーでOKですが、ベタつきがある時は粉がついたパウダーペーパーを使うのです。
パウダーがついているかついていないかの違いが、ここで活きるわけです。
クリーニングペーパー&パウダーペーパーの注意点
フルート・クラリネット・オーボエのタンポ注意!スキンタンポは優しく&やり過ぎない!
特にフルートやクラリネット、オーボエで注意したい点ですが……
クリーニングペーパーやパウダーペーパーはそっと優しく使い、キイを押さえたまま引き抜かないこと。
そして、頻繁にやり過ぎないことです。
摩擦でタンポダメージを与え、却って寿命を短くする可能性があるためです。
革のタンポがメインなサックスはともかく、フィッシュスキンなどスキン系のタンポが使われるフルート、クラリネット、オーボエでは注意が必要です。
ただし、だからといってタンポやトーンホールが湿ったまま放っておくとよくありませんから、必要な時はしっかりと水分をとりましょう。
サックスにパウダーペーパーは向かない?
サックスによく使われる革のタンポはベタつきやすく、パウダーペーパーが必要な場面は多いとも言えるでしょう。
しかしサックスにパウダーペーパーを嫌がる方が多いのも事実。
というのも、革のタンポの場合パウダーペーパーを使うと粉がついて残りやすいため特に革のタンポの多いサックスプレイヤーは嫌う傾向があるのです。
別に使えないわけではありませんが、その粉残りが気になる方にはクリーニングペーパーと組み合わせて使うパッドガードという商品がオススメです。
クリーニングペーパー&パウダーペーパー まとめ
- クリーニングペーパーに粉をつけたものがパウダーペーパー。
- フルート、クラリネット、オーボエ、サックスなど木管楽器の音孔やタンポの水分、ベタつきを取るために使う。
- クリーニングペーパーは水分が気になる時に、パウダーペーパーはベタつきが気になる時に使うのが基本。
- スキンのタンポは触れ過ぎると却ってタンポの寿命を短くするので優しく扱い、あまり頻繁にやり過ぎないこと。
以前はYAMAHAからクリーニングペーパーとパウダーペーパーが一緒になった商品も出ていましたが、今ではもう廃番。
両方持って使い分けられればベストですが、どちらかといえばクリーニングペーパーの方が汎用性が高く一般的。
やり過ぎ禁物とはいえ意外と出番は多いので、最低クリーニングペーパーは用意しておきましょう。
オススメのクリーニングペーパーをご紹介した記事もありますので、よろしければこちらも併せてご覧ください。
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